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“古橋亨梧と旗手怜央W杯落選”に英国記者びっくり「クラブ内序列ではキョウゴが…」 監督は「レオは“日本だと若すぎる”のかも」
posted2022/11/17 17:03
text by
アレックス・オヘンリーAlex O’Henley
photograph by
Kiichi Matsumoto
昨夏にセルティックに加入した古橋亨梧は、1年目から早々にチームのエースと呼ばれるようになった。
昨年9月に負傷離脱し、12月からはハムストリングの故障によって4月上旬まで戦列を離れたが、昨シーズンは全公式戦の33試合に出場して20得点を記録。今シーズンもここまで同20試合で11ゴールを挙げており、攻撃陣の柱として活躍している。
しかし今季の全得点は国内で稼いだものだ。彼にとって初のチャンピオンズリーグでは、好機を何度も逃し、ノーゴールのままグループステージから姿を消した。
中村俊輔のような働きを誓っていた古橋だが
セルティックがチャンピオンズリーグに臨む前に、筆者はUEFA公式の取材で古橋にインタビューした。彼はそこで、2006年の同大会でマンチェスター・ユナイテッドを相手に直接FKを二度も決め、チームをグループステージ突破に導いた中村俊輔のような働きを、自分もしたいと意気も昂揚に語っていた。
先日、現役引退を表明したばかりの左利きのレジェンドが名手エドウィン・ファン・デルサールの守るゴールを破った映像を観て、古橋は中村の妙技とスタジアムに響いた凄まじい歓声にすっかり魅了されていた。
そして自らも今季のチャンピオンズリーグでセルティックの英雄になることを誓っていたが、結果的にそれは自身に余計な重圧をかけてしまうことになった。国内の試合では難なく決めるようなチャンスを複数回もふいにしてしまったのは、大会のレベルの高さに加え、プレッシャーを感じていたからだと考えられる。
決定力よりスプリント、プレス能力を選んだことになる
「キョウゴはミスをして、それによってメンタルの状態を崩してしまったのではないか」と分析したのは、元セルティックのFWフランク・マカベニーだ。
「ストライカーにとって、それはよくないことだ。自信が揺らいでしまっては、次のチャンスでも決められない可能性が高くなるのだから」
ただし同じように絶好機を外し、クラブでは古橋よりも序列が低く、得点数も少ない前田大然が日本代表に選ばれ、古橋は見送られた。