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「マエダの爆発的加速力はジョーカーでこそ」「セルティックでは主にウイングを…」前田大然を知る英国記者の“ホンネ評価”
posted2022/11/17 17:02
text by
アレックス・オヘンリーAlex O’Henley
photograph by
Kiichi Matsumoto
スコットランドのセルティック・ファンはW杯に臨む日本代表のメンバーに驚きを隠せずにいる。前田大然が選ばれ、古橋亨梧と旗手怜央は落選──。現地メディアの多くは、日本代表の森保一監督を批判する元日本代表DF田中マルクス闘莉王の言葉に同調している。
「前田が選ばれた理由は、ワールドクラスのスピードでプレスができるからだという」とする田中の発言を『ザ・スコッティッシュ・サン』紙は紹介した。
「考え方が本当におかしいよ。ストライカーの仕事はプレスではなくて、得点することだよね。(W杯メンバーに選ばれた)3人のFWはタイプが同じ。誰が先発しても、相手は全然怖くない。個人的には、古橋を選ぶべきだったと思う」
今シーズン、前田と古橋は初のチャンピオンズリーグに挑んだものの、どちらもトップレベルの厳しい現実を思い知らされたはずだ。
ホームでのレアル・マドリー戦やシャフタール・ドネツク戦をはじめ、ふたりは決めるべきチャンスを何度もふいにしてきた。急にヘッドライトに照らされたウサギのように、チャンスボールにひどく驚いてシュートを失敗し、そこからさらに自信をなくしていく姿──セルティックを追っている人々は、今シーズンの前田と古橋にそんな印象を持っている。
むろん彼らだけのせいではないが、あるいはそのいくつかのチャンスがゴールに結びついていれば、セルティックがグループステージで3位に勝ち点4差もつけられて最下位に終わることはなかったかもしれない。
「マエダは先発にふさわしくない」との声
ただし国内では、ふたりともネットを揺らしている。
古橋は貴重な場面で結果を残すこともあるが、前田は昨季後半戦ほどの数字をマークできていない。
前田は今年1月に横浜F・マリノスからローンで加入すると、昨シーズン終了までに全公式戦で22試合に出場し、8得点を記録。しかし今季は同22試合で4ゴールにとどまっており、メディアや識者、ファンの間でも彼は先発にふさわしくないと見る人が増えている。