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〈阪神・岡田新監督有力〉ポスト矢野が残り3試合になるまで全く報道されなかった理由は コロナ禍のメディア統制が示す野球界の未来

posted2022/09/27 11:04

 
〈阪神・岡田新監督有力〉ポスト矢野が残り3試合になるまで全く報道されなかった理由は コロナ禍のメディア統制が示す野球界の未来<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

開幕前から、今シーズン限りでの退陣を表明していた矢野監督(中央)

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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Kiichi Matsumoto

「阪神新監督に岡田彰布氏が内定」

 9月27日付のサンケイスポーツがそう報じたことで、在阪マスコミに衝撃が走った。というのも、すでに文春オンラインでも報じられているように、阪神は報道各社に来シーズンから指揮を執る監督の人選について、クライマックスシリーズ進出の可能性があるうちは報道を自粛するよう通達していたからだ。筆者も確認したが「自粛」、「協力」、「お願い」などの言葉は使っているものの、破った場合のペナルティも明記しており、圧力なのは間違いない。

 通常、シーズン中の人事報道に球団が神経をとがらせる理由は「現時点でのスタッフが懸命に戦っているから」である。うすうす感づいているケースは多々あるし、実際にフロントは水面下で動いているが、そうは言っても「やはりオレはクビなのか」と士気が下がるのを避けたいのだ。

 しかし、今シーズンの阪神は違う。矢野燿大監督自身がキャンプイン前日にチーム内外に今シーズン限りの退任を表明。それ(公表)を球団も認めているのだ。秋風が吹けばスポーツ記者の目が「次」に向くのは春先からわかりきっていたことだし、そうさせたのはタイガースである。「書くな」は、はなはだ筋違いだが、どうやら無理が通って道理の方が引っ込んだようだ。

【次ページ】 それでも次期監督を報じたら? メディア統制の“切り札”とは 

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