甲子園の風BACK NUMBER
ヤフコメは「見ますよ(即答)」ともに“31歳で甲子園4強”…国学院久我山&浦和学院、2人の青年監督が明かす“イマドキ指導の本音”
posted2022/07/17 11:00
text by
樫本ゆきYuki Kashimoto
photograph by
Yuki Kashimoto
そんなY世代の監督2人による「対談」が実現した。ともに今年のセンバツで4強入りを果たした国学院久我山の尾崎直輝監督と、浦和学院の森大監督。同大会最年少の31歳で春を戦った両監督に話を聞いた。(取材は6月19日/浦和学院にて)
ともに1990年生まれ…「ゆっくりお話しするのは初めて」
――今年のセンバツでは「大会最年少監督」として出場。ともに監督として初めてのセンバツ出場で準決勝まで上りつめました。
尾崎 森君は同世代として、センバツ前からかなり気になる存在でした。大会中も「先に負けるわけにはいかないぞ」と思っていました。反対の山でお互いが勝ち進んでいき、3月30日の準決勝では同じ1塁ベンチ。不思議な縁を感じましたね。
森 あの日はうちが第1試合。“勝ちベンチ”にしたかったのですが、近江に負けてしまいました。
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尾崎 試合後、ベンチ入れ替えのときに森さんが僕のところに来てくれて「あとは託したよ」と熱い握手をしてくれたんです。結果は大阪桐蔭さんに初回で3失点、4-13でうちも負けてしまいました。
――それでも、国学院久我山は創部初の4強。目標だった8強を上回りました。
尾崎 翌朝、東京に帰るために荷造りをしているとき、ふと思い立って森さんにダメ元でメールをしたのです。「練習試合をやらせてもらえませんか?」って。
森 新大阪に向かうバスの中で受信しました。言われた日は横浜隼人との試合が入っていたのですが、同校の水谷哲也監督に無理言ってご調整いただいて6月19日に対戦しようということになりました。「センバツの“3位決定戦”をしようじゃないか!」と。尾崎君と直接こうしてゆっくりお話しするのは、今日が初めてです。
――初めて会話した感想はいかがですか?
尾崎 同い年っていいですよね。心を開いてお話しできるのがうれしいです。僕は国学院大学を卒業して23歳で監督になったので、周りには同級の指導者がほとんどいませんでした。そんな中で森君が監督になり、甲子園のベンチでお会いでき、「仲良くなるきっかけはここしかない」と思い、いまに至ります(笑)。
森 僕もここしかない! と思い、一歩踏み出しました。練習試合中は選手に対して怒るところが一緒で。すごく親近感を感じましたよ。
イチローに質問「理論派ですか感覚派ですか?」
――さて、両監督のセンバツでの戦いぶり、「選手とともに成長しようとする姿勢」は野球界で話題になりました。個人的な話になりますが、私の周りにいる「子を持つ30代、40代のお母さん」たちから、久我山と浦和学院のことを聞かれることが多々ありました。同じように奮闘している若手監督にも、大きな希望を与えたのではないかと思います。