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「安西先生、バスケがしたいです」桜木花道、ジョーダン…90年代からバスケを見ていない人にこそ教えたい「今のNBAを見ないなんて残念!」 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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posted2022/06/22 17:00

「安西先生、バスケがしたいです」桜木花道、ジョーダン…90年代からバスケを見ていない人にこそ教えたい「今のNBAを見ないなんて残念!」<Number Web> photograph by AFLO

マイケル・ジョーダン。シカゴ・ブルズは90年代に2度のスリーピート(3連覇)を達成。日本でもNBAブームが起きた

 まだ23歳だが、今季は1試合の平均得点が28.4、リバウンドが9.1、アシストが8.7と平均でトリプルダブルに届こうとする勢い。スリーポイントの正確性だけでなく、ゴール下でのアーティスティックなフィニッシュは、新しい時代の代表格と言っていい。

 ドンチッチのキャラは、『スラムダンク』では連想しづらい。まさに、河田兄が主役級になった感じなのである(1990年代のブルズにいたトニー・クーコッチには同じような素質があったのだと思う。時代と共にバスケが進化し、ドンチッチのような選手が“現実化”したのだと思う)。

超人たちによる、スリーポイントの狂い咲き

 チーム全体としては、ウォリアーズは先行者利益を確立したが、当然、他のチームもキャッチアップしてくる。

 ファイナルで敗れたとはいえ、セルティックスも素晴らしいチームだった。

 セルティックスはシーズン序盤こそ「アイソレーション」(1対1のシチュエーションを作るために、他の4人が反対側のサイドに集まる)を多用していたが、終盤はボール・ムーブメントを重視して成功、ファイナルに駆け上がった。

 特にエースのジェイソン・テイタム(203cm)は、5年目の24歳。デューク大学時代から素晴らしいポテンシャルを発揮していたが、セルティックスに入って1年目のシーズンは、スリーポイントのアテンプトが平均3本だった。しかし年々数字が増え、今季は8.6本を打つまでになった。

 ただし、成功率は1年目の43.4%から35.3%に落ちている。今のNBAは、それでいいのだ。正確性より、アテンプト優先。そういえば、トム・ホーバスがこんなことを言っていた。

「日本の選手たちには、入れてとは言いませんでした。“打って”と言っていました。打てるチャンスを増やせば、それだけシュートが決まる絶対数も増えますから」

 超人たちによる、スリーポイントの狂い咲き。

 いまのNBAは本当に面白い。地上波、BSなどで見られないため、この話題をシェアできる人の絶対数が少ないのが残念でならない。

なんと、ウォリアーズが9月末に来日する

 ここからは個人的な話になるが、現地でのウォリアーズの取材を経験してから、彼らを贔屓にしている。

 カリー、トンプソン、グリーンの3人は純朴な青年たちだった。

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