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金メダリスト堀米雄斗が“高卒ルーキー”松木玖生に質問「緊張しない方法を教えてください」「パリ五輪の会場で会えたら」 

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松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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photograph byAFLO SPORT

posted2022/04/27 11:01

金メダリスト堀米雄斗が“高卒ルーキー”松木玖生に質問「緊張しない方法を教えてください」「パリ五輪の会場で会えたら」<Number Web> photograph by AFLO SPORT

先日のXGamesでも圧巻の滑りを見せた堀米雄斗(左)とFC東京の高卒ルーキーMF松木玖生

松木 性格なんです。元々、すごく気が強い方なので、大舞台になるほど楽しいというか。たくさん人が見てくれていたら、自分のプレーが出せる感覚を持っていて。どんな大会でも、試合は試合なので、そこは「普段どおりに」ってことを心がけていますね。

堀米 なるほど。人に見られている状況をプラスにできるのが、やっぱりすごいし、良いなって思います。僕は自分ができなかった場合を考えちゃうことが多いので、もっとプラスに、観客に見られていることを好む性格になれたらなって思います。

2人の共通点「試合前はしゃべらない」

――緊張するタイプの堀米選手と、緊張しない松木選手。試合に入る上では、どのようにして集中力を高めるのですか。

松木 ウォーミングアップのときは、すごく自分の世界の中に入ることが多くて、周りとはあまり会話をしないタイプですね。

堀米 僕もあまり人とはしゃべらないし、自分の世界に入って、自分がやってきたことをイメージして、「その技ができる」と自分に言い聞かせて、自信を持つようにしています。弱気で、負けることばかり考えてスケートボードをしたくないし、試合で勝った後に「楽しい」という感情が生まれる。「楽しさ」はパフォーマンスや大会の後に湧いてくるので、試合中はめっちゃ集中している感覚です。

 東京五輪でもベストトリック2本目でミスをして、あとがない状態になって、「技を変えたほうがいいのか」とか迷いはあったんですけど、自分がやることをしっかり決めて、「次はできる」って自分に言い聞かせて挑みました。

松木 サッカーの場合はチームスポーツなので、自分自身のメンタルが変わってしまうと、チームの状態も確実に悪くなります。だから、まずはチームのことを最優先で考えながら、劣勢になった時も常に「自分が決めてやる」って気持ちでやっています。味方の選手が得点できるのなら、それに貢献できるように頑張ろうと思う。そこのメンタルはブレることなく試合に臨んでいますね。

堀米が教える英語上達の秘訣は?

――FC東京のホームページに掲載されている松木選手のプロフィール欄では、「コロナ禍で新たに始めたこと」として「英語の勉強」を挙げています。その後の上達はいかがですか?

松木 高校時代はオンラインで英会話のレッスンを受けたり、今はYouTubeで英会話を勉強したりしているんですけど、まだ全然会話できるレベルにはないので、ぜひ堀米選手に、上達法を聞いてみたいんです。

堀米 いやいや、僕も何とか日常会話ぐらいしかできなくて、松木選手に教えられるくらいまで頑張ります(笑)。アメリカに来て4、5年経ちますけど、渡米する前は周りから「アメリカに行ったら勝手に覚えるよ」と言われていて。実際、日常会話くらいは話せるようになったんですけど、そこから先になかなか進まなくて。以前は、家庭教師をつけてレッスンを受けていたんですけどね。

 松木選手にアドバイスするとしたら、英語を使い続けること。英語を話す外国人の友達とずっと一緒にいて、どんどん話すのがいいだろうなって、最近思います。外国人のガールフレンドがいれば、一番いいですけどね(笑)。

松木 ありがとうございます(笑)。FC東京は監督も外国籍ですし、外国籍選手もたくさんいます。彼らともっとコミュニケーションを取るためにも、英語の勉強は大事になると思います。

 僕の将来的な目標は、日本でしっかり結果を出し海外で活躍すること、イングランド・プレミアリーグのチームに所属して、チャンピオンズリーグで優勝することです。そこに向けて英語だけじゃなくて、いろんな言語を人生の中で学びたいと思います。

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