左サイドバックは、森保監督はあれこれ言われながらも長友佑都を起用し続けており、過去W杯3大会に出場したベテランへの信頼はゆるぎない。また、本大会前まで東京五輪世代の主将を務めた中山雄太にも大きな信頼を寄せており、長友＋中山はワンセットになっている。右サイドバックも酒井宏樹が軸で山根視来がサポートする組み合わせが完成している。あとは、室屋成、菅原由勢らがここにどこまで食い込めるか。

MF5枠）ポジション争いに“一波乱”ありそうな予感が…

　中盤だが、遠藤、田中碧、守田英正のトライアングルはこのチームの根幹になっている。ただ、田中がデュッセルドルフではいまひとつ本来の力を発揮できておらず、このインサイドハーフを巡るポジション争いは、今後一波乱が起きそうな気配が漂う。

　遠藤が不在時は守田か板倉がアンカーに入り、柴崎岳がインサイドハーフで起用されることになるだろう。田中のバックアップを考えればオールラウンドプレイヤーの旗手怜央か、2月のサウジアラビア戦でインサイドハーフを試した原口元気を持ってくるのか。大島僚太が怪我なく、本来の調子を取り戻せば、この枠の候補に十分になり得るし、ロシアで成長し、神戸への移籍を決めた橋本拳人もいる。また、松木玖生がＪリーグで活躍できれば、小野伸二以来のプロ入団1年目でのW杯出場の切符を掴むかもしれない。

今季、青森山田高からFC東京に加入した松木。プロ1年目でA代表に招集されれば、小野伸二以来の快挙となるが……　©Atsushi Mihara

FW7枠）当確3名のみの激戦必至…誰が有力候補か？

　FWは、センターFWの大迫勇也、ウイングの伊東純也、南野拓実は鉄板だ。

　このポジションは才能に長けた選手が多く、かなりの激戦区になっている。前田大然は今回、体調不良で辞退になったが、昨年はJリーグで得点王になり、ひとつ殻を破って欧州でも活躍している。そのスピードは、W杯の舞台でも武器になるだろう。古橋亨梧は怪我で戦列を離れているが、秋には十分に間に合う。シーズン前半戦で16得点を奪った得点力が魅力で、大迫ともタイプが異なるので手元に置いておきたい選手だ。また、東京五輪世代として上田綺世が代表に招集されたが、同じ鹿島アントラーズに今季から復帰した鈴木優磨もリーグ戦で2得点を挙げ、調子が良い。秋まで調子が持続していれば可能性は十分にある。

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