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《阪神タイガースの名手・近本光司が母校グラウンドで体感》スポーツの未来に光を灯す最新照明技術とともに環境作りに取り組むことの意義
posted2026/03/05 11:00
2025年シーズンもセ・リーグのベストナイン、ゴールデングラブ賞、盗塁王を獲得するなど球界屈指の外野手として活躍する近本光司
text by

福田剛Tsuyoshi Fukuda
photograph by
Shiro Miyake
――近本選手は母校の関西学院大学(以下関学)硬式野球グラウンド来場は久しぶりとのことですが、何か違いはありますか?
近本 ホームベース後方の青い壁を見ると帰って来たなと感じます。照明がすごく明るくなりました? 昔は照明が暗くてキャッチボールも満足にできなかったのが、今はボールがはっきりと見えます。しかも、眩しくないですね。
内田 実は2021年にパナソニックのLED投光器「アウルビーム」を導入させていただき、眩しさを抑えながらも、明るさを確保できる環境を実現しています。一般的な野球場の場合、均一に光を届けるために、グラウンドを囲むように内野と外野に照明塔が設置されています。ところが関学様の野球場は内野にしか照明塔がないため、外野にも光を届けるとなると、外野手がフライを捕るときにボールが照明の光と重なりプレーに支障が出てきます。
近本 選手の立場からすると正面に近い位置から照明を照らされていると、フライが飛んできたときにすごく眩しい。プロでも照明が打球に被りやすいスタジアムがあって、ボールを見失ってヒットになることがよくあります。
内田 照明業界では眩しさのことを「グレア」と言いますが、スポーツ照明では明るさを保ちながらもグレアを低減することが求められます。今回導入した「アウルビーム」はパナソニック独自の光学設計技術により、従来の投光器と比べ、明るさを確保しながら大幅にグレアを低減しています。
近本 確かに以前の照明(HID)は、光が広がって大きな塊になっていたので打球が照明に入りやすかったのが、「アウルビーム」は光があまり塊になっていないですね。これはプレーしやすいです。
――同じ時期にアメリカンフットボール部の練習グラウンドにも「アウルビーム」が導入されました。パナソニック インパルスの鈴木選手は近本さんと同じ関学OBですが、在学中に照明が新しくなったそうですね。
鈴木 2年生のときに照明が「アウルビーム」に変わりました。事前に照明が新しくなることを聞かされていなくて、普段どおりに練習に行ったら、すごく明るくなっていて驚きました。しかも、眩しくない。私はワイドレシーバーというQBが投げたボールを捕るポジションなので、以前は照明がボールと重なってキャッチしにくいことがありました。「アウルビーム」になってから明らかにそういうシーンが減ったので、照明によってプレーがしやすくなることを実感しました。
選手にも優しく、街にも優しい照明
内田 実は関学様に「アウルビーム」を導入していただいたのには眩しさ以外にもう一つ理由があります。近本さんは「光害」という言葉はご存じですか?
近本 これまで聞いたことがないです。
内田 私も照明業界に入って初めて知ったのですが、照明器具から過剰に出ている光が周囲の環境に悪影響を及ぼすことを、光害と呼びます。例えば近隣にお住まいの方が球場の照明から漏れる光が眩しくて気になるとか、明るくて眠れないといったものが光害に当たります。
近本 野球部のグラウンドも左中間方向に住宅があって、照明を上向きにできないという話は学生の頃に聞いていました。スポーツは近隣の方の協力がないとできないものですから、光害を軽減するのはすごく大切なことだと思います。
鈴木 学生の頃は授業が18時過ぎまであるので、ナイター練習が当たり前でした。パナソニック インパルスもほとんどの選手が仕事をしながらアメフトをしているので、練習は仕事が終わった19時頃から始まります。インパルスのグラウンドにも「アウルビーム」を導入しており、近隣の方に配慮しながら、練習時間を確保して無事ライスボウルで2連覇することができました。
内田 運動施設の夜間利用は子どもたちのスポーツでも広がっています。今や夏は酷暑が当たり前、日中は暑すぎてとてもスポーツができません。そのため、日没以降の涼しい時間に合わせて徐々にナイターにシフトしつつあるそうです。
近本 照明を使う頻度が増えると、電気代の負担も気になります。
内田 その点も、LEDの「アウルビーム」であれば、電気代の節約が可能です。競技場によっては従来のHIDと比べ60%(※)軽減できるケースもありますので、大幅な省エネ効果を期待できます。
※従来のHID照明器具を同台数でアウルビームに切り替えた場合の推定値。設置条件により削減率は異なります。
近本 それはすごい。眩しさを抑えられて、光害も軽減、しかも電気代のコストも下がる。本当にいいことしかないですね。
快適な環境作りがスポーツ界の発展に繋がる
近本 甲子園球場もパナソニックさんのLED照明に変わり、すごくボールが見えやすくなりました。でも、我々プロが利用する球場やグラウンドよりも子どもたちが使う地方の施設の方が、照明塔が建てられなかったり、光害が問題になっていたりと、困っていることが多いと思うんです。しかも、照明はプレーの質を左右します。眩しくてボールが捕れないとなると自信を失ってしまいますよね。子どもたちがいつでもスポーツを楽しめる環境を作ることが、日本のスポーツ界全体の発展に繋がっていくと思うので、ぜひたくさんのスポーツ施設に「アウルビーム」を広めてもらいたいです。
内田 パナソニックとしても、各地の自治体のグラウンドや小学校から大学までの学校に「アウルビーム」を提案させていただいています。立地や競技によって抱えている課題は違うと思いますが、お客さまの課題に向き合って最適な照明を作ることが私たちの使命だと考えています。スポーツに関わる方々に、少しでも快適な環境を提供できるように頑張っていきます。
――最後に、関学OBのお2人からスポーツを頑張っている後輩たちへメッセージをお願いします。
鈴木 今日お話を聞いて、学生時代にいかに恵まれた環境で練習ができていたのか気づかされました。スポーツは周りの方のサポートがなければできないものなので、感謝の気持ちを胸に練習に励んでほしいです。
近本 関学野球部では自主性の大切さを教えてもらいました。社会に出てすごく役に立ったので感謝しています。僕たちの頃より照明を含め環境が良くなっているので、効率良く練習をして優勝を目指してほしいです。これからも応援しています。
光害対策型投光器アウルビームに、新たに防眩仕様を追加しリニューアル。フィールド外への光漏れを抑制し、眩しさを抑えたことで、より快適な照明環境を創出。

アウルビームER
アウルビームERは、パナソニック独自の光学設計技術により、グレアを抑え競技者がプレーしやすく、周辺環境にも配慮した照明環境を実現。①光漏れの抑制:競技場外の周辺環境への光漏れを大幅に抑制し、近隣住民の生活や農作物の発育を阻害しない。②グレアの低減:競技者が感じる眩しさを低減し、プレーに集中できる快適な環境を提供。③高効率化:一般HID投光器からの同台数置き換えが可能。LED化のメリットを最大限に活用。④軽量化:従来よりも簡単に施工が可能な軽量設計。





