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“鉄人”遠藤航すら動きが重かった…森保監督の「ラージグループ」構想はどこへ行ったのか?<日本代表の論点>
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama/JMPA
posted2021/09/15 17:02
アジア最終予選の初戦、オマーン戦で指揮をとる森保監督。手痛い敗北を喫し、今後の選手起用などに変化は起きるか
日本代表OBが語る「実力のある監督」とは?
今からでも遅くない。指揮官が元々目を向けていたラージグループを、A代表と五輪代表間でやってきた融合を、日本の戦略としてもう一度整えていくべきではないだろうか。兼任監督で多くの選手を集め、タッチしてきたのだから。
過日、ある日本代表OBに「実力のある監督とはどういう監督か?」と尋ねたことがある。そのときの答えが今なお私なりに監督を見る一つのポイントになっている。
「負けない監督なんていない。負けた後にチームを建て直せる人」
負けてバラバラになってしまったら、そのチームの終焉だと言える。だが森保ジャパンはドーハで中国に勝った。課題はいろいろとあったにせよ、勝利に執着するチームの姿がそこにはあった。
ただ今のままでいいとは思わない。これまでのやり方や考え方では不十分だと言わざるを得ない。
10月に控えるサウジアラビア、オーストラリアとの2連戦が正念場になる。
東京オリンピックでメダルに手が届かなかった悔しい経験を、いいようにオマーンにやられてしまった屈辱の経験をプラスの力に変えていけるかどうかは、森保監督のマネジメントに懸かっている。