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[選手団主将の悲願]山縣亮太「ファイナルを掴む想像力」

posted2021/07/30 07:01

 
[選手団主将の悲願]山縣亮太「ファイナルを掴む想像力」<Number Web> photograph by AFLO

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鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

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3度目の五輪は、9秒台スプリンターとして初めて臨む舞台となった。日本記録を引っ提げ、思い描くのは、“暁の超特急”吉岡隆徳以来となる89年ぶりの決勝。選手団主将も務める29歳の、結実の時が近づいている。

 山縣亮太は白いシューズを履いていた。

 緑に囲まれた富士山の麓で始まった男子短距離日本代表合宿の初日、各選手は届いたばかりの新しい代表ウェアで揃えていたが、ランニングシューズだけはそれぞれだった。多田修平のピンクに、小池祐貴の黒と各自の個性を表現するような色彩が並ぶなかで、山縣はすベてを吸い込むような真っさらな白を選んでいた。

「今回のオリンピックは特別な大会になると感じています。後悔がないようにベストを尽くしたいです」

 29歳、3度目の五輪に臨む山縣は言った。

 100m、200m、400m、各リレーの選手たちが揃った短距離チームの中で山縣は常に真ん中にいた。全員集合しての写真撮影でも、各セクションのミーティングでも、彼を中心にして輪がつくられた。

 その数日前には日本選手団の主将に任命された。約600人のアスリートを代表して、選手宣誓のようなコメントを発表した。

「コロナ禍で開催自体の意義が問われる中、常に自分たちに何ができるのか、スポーツの意義について考えてきました。今、自分たちにできることは真摯に競技に向き合い、ベストを尽くすことだと思います。スポーツの力を信じ、チームジャパンの一員として全力で戦い抜くことを誓います」

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