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「違反すれば反則金6000円」“無観客開催”なのに、交通規制を行うのはナゼ? ロンドンでは“デモ行進”、リオでは市長が“陳謝”も… 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2021/07/23 17:10

「違反すれば反則金6000円」“無観客開催”なのに、交通規制を行うのはナゼ? ロンドンでは“デモ行進”、リオでは市長が“陳謝”も…<Number Web> photograph by JIJI PRESS

7月19日から始まった、オリンピック優先レーンの運用。過去の大会でも、交通規制は各国で問題となってきたが……。

「無観客開催なのに、なぜ交通規制を行うのか?」

 このように、大会ごとに専用レーンなどの措置がとられ、それに対する抗議や批判なども起きてきたが、今大会でも批判は起きていて、その中の1つに「無観客開催なのになぜ規制は事前の計画通りなのか」というものがあるという。

 事情に詳しい人に聞くと、観客の大部分は公共交通機関の利用が想定されており、専用レーンなどの措置と観客との関連性はそもそも薄い。あくまでも、大会関係者のスムーズな交通のためであるから、無観客になったからといって変わるものではないという。

 また、招致活動時にうたっていたような、「コンパクト」な会場の配置にもならなかった。そのため、広域での関係者の輸送を考慮しなければならず、影響を及ぼす範囲も広くなった。いずれにせよ、現段階では、渋滞など影響はあちこちで見られ、ネガティブな声も少なくない。

“用意周到”だったロンドンに対し、東京五輪は……

 大会のたびに、オリンピック用のレーンが設けられるなど交通輸送については俎上にのるが、先のロンドン五輪については、開幕した当初は大きな渋滞が発生したケースがあったものの、おさまりを見せていった。

 理由は大きく2つある。事前から、公共交通機関の利用や、当時は利用者が少なかった自転車使用の推奨がなされ、それに応じるように移動方法を変えた人々が少なくなかったこと。そして、物流業の各社とともに組織を作り、配送時間をそれぞれずらすなど対応を協議し実行したこと。この組織は五輪後も継続し、物流体制の改善や課題解決などを追求する場としていかされたという。ロンドン五輪では、前もってどのような影響が生じるかを調査し、周到に計画を練り、関係各位とも共同でことにあたっていたことがうかがえる。

 これに対して東京大会では、どこまで考えられ、どのように進められていたのか。

【次ページ】 問題に対し“正面から答える姿勢”が批判を収めた

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