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大人気のお土産自販機、“バーガー推し”レストラン、地獄のバス待ち…五輪メディアセンターはどうなってる?〈現地レポート〉
posted2021/07/23 17:02
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph by
Getty Images
東京五輪の開幕が近づいて、有明にある各国メディアの拠点・メディアセンター(東京ビッグサイト)にもようやく五輪らしいムードが漂ってきた。つい1週間前までは閑散としていて、まるでゴーストタウンのようだったが、さまざまな言語が飛び交い、何百とある座席もプラスチック板で仕切られているとはいえ世界中から集まった記者で埋め尽くされている。
組織委員会の橋本聖子会長らが連日謝罪を繰り返している記者会見場もこの中にある。国内外のいずれの観客も入れずに行われる今回の五輪。マスク越しにさまざまな言語が飛び交い、ここだけはオリンピックという異国に触れられる貴重な場所でもある。
一番の人気スポットは…?
そんなメディアセンターを入ってすぐ左手に、いつも行列のできている人気スポットがある。東京五輪の公式グッズショップだ。扇子、だるま、リカちゃん人形など「日本ならでは」のお土産が並ぶ中、今回特にユニークなのは商品ではなく販売方式。レジでの対面販売だけでなく自動販売機でもお手軽に買えてしまう。店舗には営業時間や入場制限があるが、自販機は24時間営業で人と密になる心配もない。コロナ禍での五輪にもぴったりはまった。
店の外にブルーの巨大自販機が5台。しばらく様子を見ていると、モノを売る自販機への物珍しさもあってか、ひっきりなしに人が立ち止まる。どうやら人気はマグカップ。値段も1320円と手頃だし(マグカップとしては高いけど)、メディアセンターには会社によっては個室もあるため、みんな大会期間中にそこで使うのかもしれない。
マグカップのある自販機に比べて隣の自販機の引きが悪いなあと思って近づいてみると、東京五輪キャラクターのミライトワ、ソメイティのこけしや大会エンブレムと同じ市松模様の五輪カラー招き猫。和全開のグッズがずらっと並んでいた。尖ったセンスの商品自体は意外と悪くないと思ったのだけれど値段を見て驚いた。
招き猫……1万6500円。