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LGBTのアスリートたちが“戦ってきたこと”とは 「ネガティブなコメントも力に」「スーパースターがうんざりするのを覚悟の上で…」 

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posted2021/04/04 17:01

LGBTのアスリートたちが“戦ってきたこと”とは 「ネガティブなコメントも力に」「スーパースターがうんざりするのを覚悟の上で…」<Number Web> photograph by Getty Images

ラピノーが2019年、FIFA年間最優秀女子選手に輝いた際に撮影されたポートレート

<名言2>
ロナウドやメッシが人種差別や性差別に反対するメッセージを発したら、それを無視できる人間はサッカー界にはいない。逆に広範な支持を得るのは間違いない。
(ミーガン・ラピノー/NumberWeb 2020年3月22日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/842887

◇解説◇
 アスリートにおけるLGBTや政治的発言などで世界的に注目された一人に、サッカー・アメリカ女子代表のMFラピノーがいる。

 2019年女子W杯ではチームを優勝に導き、得点王とMVPを獲得。ピッチ内での存在感とともにラピノーに注目が集まったのは、マイノリティの権利・利益のために戦う“社会活動家”としての先鋭さゆえだ。当時のドナルド・トランプ大統領との“舌戦”はスポーツの枠を超えて世界的なニュースとなったほどである。

 女子バロンドールを獲得した2019年、「フランス・フットボール」誌のインタビューに応じたラピノー。「間違いなく生涯最高の年だった」と自身のパフォーマンスを振り返るとともに、サッカー界に対して思うことを包み隠さず口にした。それはクリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシという2大スーパースターも対象となった。

「私も彼らスーパースターたちがうんざりするのを覚悟の上で、メッセージを発するように働きかけてはいる」

 もちろん、スターたちにその声は確実に届いており、行動に移している。

 例えばロナウドは2018年、対戦相手のナポリのDFクリバリーが人種差別的チャントを受けた際に「世界のフットボールにおいて、僕は絶えず教養とリスペクトを求めている。人種差別やいかなる攻撃も許さない」と自身のインスタグラムで発信するなど、サッカー界のアイコンとして差別撲滅を率先して訴えているのだ。

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