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「東京五輪の聞きたくない情報を排除したかった」マラソン代表・大迫傑はケニアで合宿中…紙の練習日誌をつける日々

posted2021/03/30 19:05

 
「東京五輪の聞きたくない情報を排除したかった」マラソン代表・大迫傑はケニアで合宿中…紙の練習日誌をつける日々<Number Web> photograph by Junya Osako

ケニアで合宿を行うマラソン代表の大迫傑。現地のトレーニングパートナーと

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

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Junya Osako

 聖火リレーが福島をスタートし、東京オリンピックまでいよいよ4カ月を切った。開催の是非をめぐって世界中でいまだに様々な論争が繰り広げられるなか、マラソン日本代表の大迫傑は一人、ケニアの地で長期合宿を行なっている。
 3月30日発売のNumber Do「モチベーションBIBLE」では、ケニアにいる大迫にリモートで独占ロングインタビュー。彼が遠い地でどんなトレーニングを積み、更新された日本記録について何を考え、揺れる東京五輪の先に何を見ているのかなどを聞いた。今回は誌面の関係で掲載できなかった一部を紹介する。

 ケニアで合宿をするのは、日本記録を更新した昨年の東京マラソン前に続いて、2回目です。日本にいても、アメリカにいても、オリンピックに関するいろいろな情報が入ってきて、その中には聞きたくもない情報も含まれている。そういうノイズを極力排除して、より落ち着いて練習できる場所を求めて、またケニアにやってきました。

 宿にWi-Fiはありますし、今回はポケットWi-Fiも持ってきたので、ケニアの通信環境は悪くありません。ただ、道でもどこでもネットが繋がるわけではないし、自分から調べないと何も情報は出てこない。そんな環境が気に入っています。

SNSから逃げることはできない

 だけど今の時代に生きている以上、SNSのノイズはカットできないと思うんです。やらなければいいという意見もあるでしょうが、アスリートとしての自分の思いを発信できる場所でもありますし、活動のプロモーションなどで活用している部分もあるので、逃げることはできない。

 ケニアに来てから変わったのは、SNSを客観視できるようになったこと。色々なSNSが出てきて、アスリートが発信できる機会も場所もすごく増えましたが、気になるのが「発信するだけ」で終わってしまう選手が多いということ。みんなが自分のことを発信するようになると、それぞれの選手が何をしているかが見えてきます。今まで「がむしゃらに頑張っている」というイメージが強かった選手でも、実は別の選手の方がすごく練習していたり、チャレンジをしているのが分かってしまう。

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