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2024年パリ五輪、ブレイクダンスなど“若者向け”競技は増えたが…「枠削減」はなぜ起きた? 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2020/12/13 06:00

2024年パリ五輪、ブレイクダンスなど“若者向け”競技は増えたが…「枠削減」はなぜ起きた?<Number Web> photograph by Getty Images

実はブレイクダンス強豪国の日本。写真は11月28日にオーストリアで開催された世界大会で優勝したシゲキックスこと半井重幸(18)

除外される危険は、今なお消えていない

 人数こそ大幅に減らされたものの、「パリまでつながった」と安堵を見せる関係者もいる。

 でも実のところ、IOCはパリ五輪での実施を確約してはいないとしている。

 組織面、そしてドーピング問題が解決しなければ、除外される危険は、今なお消えていない。

 しかも、指摘はかねてからなされてきたのに、容易に解決へと向かわない。今年10月にも、6カ国の計18選手がドーピングの尿検体をすりかえた疑いがあることが公表され、さらに71件のドーピング違反の可能性があると世界反ドーピング機関が発表している。

 それらを考えれば、パリへの道は安泰とは言えない。

 新競技の採用のあり方、出場枠の削減など、ある意味、オリンピックの課題も見せることになった今回のパリ五輪実施競技の決定。 

 伝統を守りつつ新たな伝統を築いていけるのか、スポーツにまつわる問題をどうクリアしていけるのか、あらためて突き付けられることになった。

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