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風間八宏「サッカーはお前らがやるものだ」 名波浩の辞任、愛されミシャのハグ…Jリーグ監督の言葉
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2020/12/09 11:05
日本に来て15年目のシーズンを迎えているペトロヴィッチ監督
教え子たちとのハグ
<名言2>
選手の父親であり、教師でありたい
(ミハイロ・ペトロヴィッチ/Number780号 2011年6月9日発売)
◇解説◇
ミシャの愛称で親しまれるペトロヴィッチが日本へやってきたのは2006年のことだ。当時、低迷していたサンフレッチェ広島に攻撃サッカーを植え付け、タイトルを争えるクラブに成長させた。
「我々の仕事は日々の積み重ねで、自分はどうあるべきかを証明していくものだ。自分の力を信じ、つねにポジティブであるように心がける。その作業を、地に足をつけて継続していけるかが大事なんだ」
一時はJ2降格を味わったが、若手を積極的に起用したことで後にリーグを制する森保一体制への基盤を作り上げたのだった。
広島を退任したあと、浦和レッズの再建を託されたミシャは槙野智章ら教え子を呼び寄せて優勝争いを展開。タイトルは獲得できなかったが、17年にアジア王者となったチームはミシャサッカーがベースにあった。現在率いる札幌でも、鈴木武蔵らそれぞれの特徴を引き出し、J1に定着させるチームを築き上げた。
日本代表に定着するまでに成長した鈴木を始め、これまで関わった多くの選手たちがミシャへの感謝を口にしている。敵として再会したピッチでは教え子たちを必ずハグ。教師のように厳しく激励し、父親のように優しく包み込むミシャの恩恵を授かったチルドレンたちが日本サッカーを支えている。