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風間八宏「サッカーはお前らがやるものだ」 名波浩の辞任、愛されミシャのハグ…Jリーグ監督の言葉

posted2020/12/09 11:05

 
風間八宏「サッカーはお前らがやるものだ」 名波浩の辞任、愛されミシャのハグ…Jリーグ監督の言葉<Number Web> photograph by Getty Images

日本に来て15年目のシーズンを迎えているペトロヴィッチ監督

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雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回はJリーグで個性あふれる指導と存在感を発揮してきた監督たちの言葉を4つ紹介します。

<名言1>
勝っても負けても辞めるつもりだった
名波浩(NumberWeb 2019年7月4日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/839910

◇解説◇

 2019年6月30日J1第17節、ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ。1-3と完敗した試合後の会見で、磐田の名波浩監督は集まった報道陣を前に晴れ晴れとした表情で辞任を伝えた。

 この日の敗戦で、磐田は初めて最下位に転落。試合終了直後にスタジアム内に響いた激しいブーイングの中、指揮官はゴール裏に陣取ったサポーター席前に向かった。そしてサポーターのリーダーに「オレは責任を取って辞めるけど、これからもジュビロの応援をよろしく頼む」と頭を下げ、そのままロッカールームへと消えた。

「サッカー人生はまだ続く」

 クラブのレジェンドである名波が監督として古巣に戻ったのは、クラブ史上初めてJ2を戦っていた2014年9月のこと。J1自動昇格に赤信号が灯ったことで、指揮官未経験ながらレジェンドに白羽の矢が立った。

 ファンは名波帰還に大きく沸いた。その年の昇格こそ果たせなかったが、翌シーズンから本格的に改革に着手。J1昇格を果たした後の17年は一時は上位に食い込む躍進を見せ、中村俊輔の獲得に尽力するなど、ピッチ内外に大きな影響力を示した。

 しかし、18年からクラブは再び下降線に。相次ぐ主力の怪我にも泣かされ、昇格プレーオフで逃げ切るのがやっと。決意新たに臨んだ19年も悪い流れを止められず、責任を取る形で志半ばで退いた。

「サッカー人生はまだ続く。(監督などをどこかで)まだやるので」

 稀代のテクニシャンが再び指揮を執る日は来るだろうか。

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