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ラミレスに聞く「パはセより5年先を行っている」発言の真意…パの二軍ピッチャーでもセの即一軍レベル? 

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posted2020/12/07 11:01

ラミレスに聞く「パはセより5年先を行っている」発言の真意…パの二軍ピッチャーでもセの即一軍レベル?<Number Web> photograph by KYODO

横浜DeNAベイスターズの監督を今シーズン限りで退任したアレックス・ラミレス。2016年から5年にわたって指揮を執った

「(パ・リーグの球団は)獲得しようとしている選手がピッチャーであれば、多少荒削りでも150kmを投げるような選手を好んで多く選んでいるのかなと思いますね。実際にパの2軍では150km以上を投げるピッチャーがいて、セ・リーグにくれば即1軍レベルだなという選手が結構いました。そういう才能を持った選手を2、3年しっかりと育成して、1軍に上げて活躍するというシステムが確立されているのかなと感じます」

巨人に大胆な秘策を提案

 ラミレス氏が解説を務めた今年の日本シリーズ第2戦は13-2という大差が開き、ホークスのパワーばかりが目立つ結果となった。この時点で「もし、ラミレス監督なら……」という仮定で今後の巨人の戦い方を問うと、日本シリーズを経験した監督(2017年ベイスターズvs.ホークス)ならではの“秘策”が返ってきた。

「まずは打順を変えることが必要かなと思います。私が監督なら、1番・吉川(尚輝)はそのままで、2番に丸、3番・坂本、4番・岡本、5番・ウィーラーのオーダーにします。とにかく、巨人としては先制点をとって流れを変えることが絶対条件。そのためには1番から5番までにベストのバッターをもってこなければなりません。

 あとは、もう負けられないという状況での菅野投手の使い方です。第5戦の先発を想定しているかと思いますが、リリーフで複数の試合に起用するのがベストかもしれません。先発だとあと1回、多くても2回行けるかどうかですが、リリーフならば3試合は投げられますから」

 はたして巨人・原辰徳監督は3連敗で迎えた第4戦目にして、打順を大幅に入れ替え、今シリーズ初めて初回に先制点を奪った。さらに菅野をベンチに入れ、ブルペンでも投げさせたが、ホークスの勢いは止まらず2年連続のスイープで屈辱の敗戦を喫した。

 ラミレス氏の指摘する「5年の差」は、来年以降埋まるのか、それとも広がってしまうのか。ホークスと巨人の差と同時に、パ・リーグとセ・リーグの違いをも浮き彫りにした今年の日本シリーズだった。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

Number1016号では、日本シリーズ完全詳報にて「ホークス4戦全勝徹底解説」を掲載しています。高橋由伸、アレックス・ラミレス、新井貴浩、和田一浩の4氏による「勝負を決めたこの一手」は誌面にてご確認ください。

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