才色健美な挑戦者たちBACK NUMBER
ドリブルデザイナー岡部将和が語る
「新しいことに挑戦し続ける理由」
text by
林田順子Junko Hayashida
photograph byKiichi Matsumoto
posted2020/08/19 11:00
1万回やっても抜けないかもしれないけど。
もうひとつ大切にしているのは、楽しむこと。サッカーがうまくなりたいという子も、なぜうまくなりたいかを深掘りすると、自分が好きなもので勝ちたい、認められたいと、結局は楽しむことにつながっている。
だからドリブルをうまくするのはもちろんですが、そのためには楽しもうよ! というムードを意識しています。押し付けることは簡単です。だけど、心が楽しいと思わないとどんな練習も入ってこない。
人を輝かせるために、相手が前向きになれるような言葉をかけているし、どんな時も応援できるだけの強さを持ちたいと思っています。
フットサルの選手だった時も、今もそうですが、プロならば結果を出すのは当たり前です。プラスお客さんが喜ぶことをいかにできるのかが一流だと思うんです。
もしかしたら、考えついた技で相手を抜けるようになるまで、何回も練習しなくてはいけないかもしれない。1万回やっても抜けないかもしれない。でも、1万10回、20回と重ねていけば、どこかしらで抜けるようになる瞬間があるものです。そこまで挑戦し続けて、結果につなげることが楽しい。
結局、僕はいろいろなことに挑戦していたいんです。挑戦し続けていると、不思議と人生ってうまくいくようになって、結果、幸せになれる。もし失敗をしたとしても、それは成功のかけらみたいなもの。結果はどうであれ、挑戦をした時点で成功だと僕は思っています。
そんなチャレンジし続ける僕の姿を見てくれた人たちが、気持ちを掻き立てられて、輝いてくれたら、それが僕にとっては一番嬉しいことですね。
岡部 将和Masakazu Okabe
1983年8月1日、神奈川県生まれ。兄の影響で5歳からサッカーをはじめ、幼少期からプロサッカー選手を目指す。横浜マリノスジュニアユース、県立荏田高、桐蔭横浜大を経てフットサルに転向しFリーガーとなる。2009-2010シーズンで現役を引退。その後、前例のなかった「ドリブルデザイナー」として活動を開始。誰でも抜けるドリブル理論を持ちYouTubeをはじめSNS上で配信中で、フォロワーは210万、ドリブル動画閲覧数は2億回を超える。
ナビゲーターの俳優・田辺誠一さんがアスリートの「美学」を10の質問で紐解き、そこから浮かび上がる“人生のヒント”と皆さんの「あした」をつなぎます。スポーツ総合誌「Number」も企画協力。
第121回
岡部将和(ドリブルデザイナー)
8月21日(金) 22:00~22:24
ドリブルデザイナー・岡部将和さんは、サッカーのドリブルに関する様々なテクニックを個人に合う形にデザインし、理論的に伝えるドリブル専門の指導者として活動しています。SNSを中心に独自のメソッドを伝えながら、一流選手をさらに輝かせるアドバイス、子供たちへのコーチングも行なう話題の存在です。彼は「逆算で物事を考える」ことの大切さを説きます。大切なのは、夢の先。「幸せの逆算」を用いて子供の指導にあたる岡部さんにも密着し、さらなる美学を紐解きます。
第122回
マンスリースペシャル
8月28日(金) 22:00~22:24
第119回から第121回までに登場した元競泳選手・伊藤華英さん、ゴルフ・成田美寿々選手、ドリブルデザイナー・岡部将和さん。第122回は未公開シーンを含む3人の総集編をお届けします。