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ドリブルデザイナー岡部将和が語る
「新しいことに挑戦し続ける理由」

posted2020/08/19 11:00

 
ドリブルデザイナー岡部将和が語る「新しいことに挑戦し続ける理由」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

ドリブルの理論を解説したYouTubeをはじめとした動画の総再生回数は2億回を突破。サッカー日本代表クラスの選手にもアドバイスを行ない、海外からも注目を集めているのが、世界でただ一人の“ドリブルデザイナー”として活動する岡部将和だ。

サッカー、フットサルを経て、「世の中になくて、自分にできることだから、作るべきだと思った」と新たなポジションを生み出した彼は、挑戦し続けることこそが人生を豊かにすると語る。

 僕は小学生の頃から「好きなことをやり続けて、最後まで終わる」と自分の生き方を決めていたんです。大学でサッカーをやっていたのも好きだからだし、フットサルの選手になったのも好きだったから。

 フットサルの選手だけでは食べていけなかったので、副業でサッカーの指導をしていたのですが、その時に人を輝かせる楽しさも知りました。引退後に、大好きなドリブルと人を輝かせることを両立させるにはどうすべきかを考えて、ドリブルデザイナーになったんです。

 小さい頃に将棋を指し始めてから、徐々に僕は物事を逆算して考えるようになりました。将棋は王手を何手先に予測できるか、逆算する力が大事になります。夢も一緒です。

「あなたは人生で何をしていると楽しい?」

 僕のアカデミーの選手にはまず、「あなたは人生で何をしていると楽しい?」と尋ねます。

 例えば僕だったら「家族といること、好きなことをやり続けること」。

 その好きなことって何? と深掘りしていくと「ドリブルと指導が好き」となる。

 じゃあ、そのために必要なことは?……と大きな目標から、どんどん下がっていって、今に至るところにまで落とし込んでいくのです。

 そうすると、おのずと今やるべきことが見えて、夢を叶えるためのプログラムを組むことができる。

 だから、もし僕が子供の頃の自分に声をかけられるとしたら「人生の最後を考えて、今やるべきことをより具体的に考えようとしなさい」と言うでしょうね。

 多分、子供の僕には理解できないと思うのですが、その言葉を自分の中に入れておくことが大事なんです。後々、自分の想像外のことが起きた時に、具体的に考えられるきっかけになりますから。

【次ページ】 楽しいと思うことを、逃げずにやる。

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