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“江夏の26奪三振”を知っているか。
球宴の9者連続Kを含む凄まじい闘志。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKyodo News

posted2020/07/20 20:00

“江夏の26奪三振”を知っているか。球宴の9者連続Kを含む凄まじい闘志。<Number Web> photograph by Kyodo News

阪神時代に伝説の9連続奪三振をオールスターで記録した江夏豊。その前後数年もすごい投球内容だった。

交流戦で「希少性」が薄れた。

 さて昨今は、オールスター戦の前の新聞に「戦力比較」や「勝敗予想」が載ることはない。セ・パどちらが有利か? はもはや話題にならないのだ。

 これは何といっても2005年から交流戦が始まったのが大きい。両リーグの選手は、毎年日常的に相まみえるようになったのだ。なおMLBも1997年にインターリーグが始まってから、オールスターに選出されても出場を辞退する選手が続出している。

 両リーグの選手が対戦することの「希少性」が薄れたことで、オールスター戦の存在意義が薄まったと言える。

 最近の日本のオールスターでは“乱闘騒ぎ”を演じてみせる選手がいたりするなど、真剣勝負というよりは「お祭り」という感じになっている。それもあってか視聴率も頭打ちになっていた。

 今年、オールスター戦がなくなっても話題にもならないのは、オールスター戦自体の存在意義が薄れた側面もあるだろう。

 しかしオールスター戦の戦績は、NPBが編集するオフィシャルベースボールガイドに、公式戦や日本シリーズとともに記載されている。プロ野球選手の重要なキャリアなのだ。

 来年も、東京オリンピックの時期と重なるので、オールスター戦はいつ開催されるかわからない。しかしプロ野球選手は、かつての江夏豊のようにプロとしてのプライドをかけて戦ってほしい。

 コロナ明けの日本は大変なことになっているだろうが、オールスターが盛り上がることが、復興ムードを盛り上げることにつながると思うからだ。

 来年のオールスター戦に、今から期待したい。

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