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初ヒット一番乗りは中日・石川昂弥。
「佐々木世代(仮)」の現在地は? 

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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photograph byKyodo News

posted2020/07/16 11:40

初ヒット一番乗りは中日・石川昂弥。「佐々木世代(仮)」の現在地は?<Number Web> photograph by Kyodo News

12日、プロ初ヒットとなる二塁打を放った中日・石川昂弥。

多士済々の「佐々木世代(仮)」

「○○世代」という表現なら、やはり「佐々木世代」となるだろうが、それはあくまでも現時点での仮称。たとえば1学年上は根尾昂、藤原恭大、小園海斗、吉田輝星の名が浮かぶだろうが、1年目の昨シーズンは巨人の山下航汰がいきなりイースタン・リーグの首位打者となり、今シーズンは日本ハムの野村佑希が故障離脱するまでに2本塁打、8打点のインパクトある打力を見せていた。

 全員が21世紀生まれの「佐々木世代(仮)」は、根尾たちに負けず劣らずの多士済々。安打の第1号が出たこともあり、少し早いが二軍での途中成績を比較したい(数字は7月14日現在)。すでに一軍で初安打した石川は、9試合で打率.258、1本塁打、3打点。その石川と中学時代に「NOMOジャパン」でチームメートだった選手から。

最も一軍が近いと言われた黒川。

楽天・黒川史陽(智辯和歌山、ドラフト2位)

 5季連続出場の「甲子園の申し子」。それどころか父が上宮で選抜優勝、3兄弟も長男が日南学園(宮崎)出身で、三男は星稜(石川)在学中と一家全員が野球エリートだ。キャンプを一軍で完走するなど、最も一軍に近いと見られていたのも黒川だった。二軍成績は7試合で打率.214、4打点。

阪神・井上広大(履正社、ドラフト2位)

 昨年夏の甲子園決勝では、星稜・奥川から3ラン。球団では帝王学を学ばせるため、二軍では全11試合で4番に据え、打率.200、1本塁打、7打点とパンチ力を見せている。

DeNA・森敬斗(桐蔭学園、ドラフト1位)

 昨年のドラフト会議では、最後まで手の内を明かさなかったラミレス監督が、あっと驚く一本釣り。どうしてもほしかった地元の逸材というわけだ。7試合で打率.200、1本塁打、1打点。3拍子そろった遊撃手として期待されている。

中日・岡林勇希(菰野、ドラフト5位)

 高校時代は投打二刀流も、プロでは外野手に専念。8試合で打率.310、1打点と確実性ではライバルよりぬきんでている。

【次ページ】 佐々木は未登板、奥川の一軍は?

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