草茂みベースボールの道白しBACK NUMBER
初ヒット一番乗りは中日・石川昂弥。
「佐々木世代(仮)」の現在地は?
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byKyodo News
posted2020/07/16 11:40
12日、プロ初ヒットとなる二塁打を放った中日・石川昂弥。
佐々木は未登板、奥川の一軍は?
投手では佐々木朗希(ロッテ)は土台作りを優先し、まだデビューしていない。
当初から完成度では先を行っていると言われた奥川恭伸(ヤクルト)も、首脳陣の方針で慎重にステップを踏んでいるが、すでに3試合に登板している。最速154キロ。いずれもリリーフで計4イニング投げ、被安打1、無四球で6奪三振と早くも二軍レベルは超えている。投手層の薄いヤクルトなら、のどから手が出るほどほしい「準即戦力」ではあるが、投手出身の高津臣吾監督だけにぐっと我慢。一軍デビューは段階を踏んでからになりそうだ。
いきなり31発打った清原和博、最多勝のタイトルやベストナインを獲得した松坂大輔のような「怪物」とまではいかないが、近年の高卒ルーキーは粒ぞろいとの印象を受ける。同学年には負けたくないと、気になってはいるだろうが「誰が最初に打ったか」に、実は重い意味はない。各球団、自慢の有望株による出世レースは始まったばかりだ。