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史上最年少13歳で世界ツアー連勝──。
伊藤美誠&平野美宇、五輪への思い。
posted2020/04/06 20:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
KYODO
東京五輪卓球のシングルス・団体・ミックスダブルス日本代表に選ばれた伊藤美誠、団体代表となった平野美宇。
19歳の彼女たちが卓球界を超えて、広く世に知られることになったのは2014年のことだった。
当時、ダブルスでコンビを組んでいた2人は、3月30日、ドイツ・オープンで、ワールドツアーでは史上最年少の記録となる13歳での優勝を飾る(2人の合計年齢27歳145日は最年少優勝記録としてギネス世界記録に認定されることになった)。
すると翌週の4月6日、スペイン・オープンでも優勝を果たしたのである。
世界の卓球界でも広く報じられた活躍に、2人の帰国の便が到着した4月8日の羽田空港では多くの報道陣が待ち受けた。さらに、気づいた一般客も集まる事態になった。
「みうみま」の愛称とともに大きく報じられた。
驚きながらも、緊張の色なくにこやかだった2人は、率直に喜びを表した。
「最年少優勝という記録を作れて、すごくうれしいです」(伊藤)
「うれしいし、応援や指導をしてくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいです」(平野)
2人は卓球の世界では早くから注目されていた。
2歳から卓球を始めた伊藤は、2011年の全日本選手権一般の部に出場し勝ち星をあげた。当時は10歳90日、史上最年少での勝利に、将来を嘱望されることになった。
平野は3歳で卓球を始め、小学3年生だった2010年に史上最年少で全日本選手権一般の部に出場するなど頭角を現していた。
そんな2人は早くからダブルスのコンビを組んで活動していたが、「みうみま」の愛称とともに、テレビや新聞で大きく扱われたのが、このときの海外遠征での活躍だった。