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日本ラグビー、2023年へ膨らむ期待。
頼もしい若きジャパンの「優勝」。
posted2020/03/17 11:40
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by
Zoomfiji
トップリーグの延期、休止が次々と決まり、国内で予定されていたサンウルブズの試合は国外に移され、五輪を控えて強化の追い込みを迎えている男女のセブンズ日本代表は参加予定だった国際大会の延期が次々と決まった……。
そんな閉塞感が漂う日本のラグビー界に、久々に明るいニュースが届いた。
フィジーで開かれていたワールドラグビー・パシフィック・チャレンジ2020という大会でジュニア・ジャパンが3戦全勝で、初の優勝を飾ったのだ。
過去には福岡、姫野らも出場。
この大会は、環太平洋地域のフィジー・サモア・トンガに日本を加えた4カ国の準代表チームがフィジーに集まり、総当たり戦を行うもの。国際統括団体ワールドラグビーにとっては、上位国に次ぐ「ティア2」グループを強化するプログラムのひとつだ。どんなチームを編成して臨むかは各国の裁量に任されているが、日本は例年、U20世界選手権(またはその下部大会)に向けて編成するU20日本代表の候補選手をベースに数名、年長の選手を加えた「ジュニア・ジャパン」で参加している。
前身の「パシフィック・ラグビーカップ」(ニュージーランドやオーストラリアのスーパーラグビーチームのBチームも参加)時代の2013年は、大学1年生だった藤田慶和、福岡堅樹、坂手淳史や高校3年生の姫野和樹、松田力也、山沢拓也らの若手に、すでに日本代表キャプテン経験も持つ佐々木隆道ら数人のベテランを加えて編成。福岡と藤田は2年後のワールドカップに、坂手、姫野、松田も6年後のワールドカップ日本大会で主力として出場した。
今回は、6月からイタリアで開催されるU20世界選手権の日本代表資格を持つ大学1〜2年生を中心に、大学4年生のHO松岡賢太(明大)、FL佐々木剛(大東大)、大学3年生のSH藤原忍(天理大)ら「オーバーエイジ」を加えて編成したチームで臨んだ。
なおキャプテンはNo.8相良昌彦(早大1年)とCTB李承信(帝京大1年)というU20代表資格を持つ2人が共同で務めた。共同キャプテン制は、近年はオールブラックスや日本代表、サンウルブズなども採用しているシステムで、リーダー育成の面でも注目されている方法である。