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高校選手権のヒーローアンケート。
1位は平山相太「明らかに規格外」。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byKiichi Matsumoto
posted2020/01/17 20:00
現在は仙台大学で学びながらコーチを務めている平山相太。選手権を回想する特別インタビューでは衝撃的告白も!?
雪の決勝で輝いた三冠ドリブラー。
第4位 本山雅志(東福岡)98票
選手権史上に残る伝説の名勝負、第76回大会「雪の決勝」。“赤い彗星”東福岡と“カナリア軍団”帝京の頂上決戦を制して、高校サッカー史上初の三冠を勝ち取ったエースが4位の支持を集めました。
ともに鹿島に入団する帝京・中田浩二との対決という印象がありますが、今回のアンケートでは本山が勝利ということになりました。やはり年間公式戦無敗での三冠のインパクトは絶大。そして目立ったのが、今でも応援し続けているという女性からの熱い支持が多かったことです。
「赤い彗星の異名を持つ東福岡高校で三冠をとり、公式戦無敗という記録をつくった立役者。今も語り継がれている高校選手権雪の国立の決勝の舞台での活躍は素晴らしく、当時幼かった私の脳裏に焼き付いて、今も離れません」(30代女性)
「雪の決勝、ドリブラーとしてだけではなくシンプルにはたく選択肢の上手さ、純粋に上手いなぁと思いました」(30代男性)
「サッカーに興味がなく、たまたまテレビを付けてやっていたのが、雪の決勝戦でした。その中で、本山選手だけが他の選手よりも格段に上手いのは分かりました。この人は違う!! と素人目にも分かりました。その後の進路が鹿島アントラーズと聞いて『やっぱり!!』と感じました。今でも本さんのプレーは魅力的に映ります」(30代女性)
第5位 アデミール・サントス(東海大一)63票
'86年度、東海大一に初出場初優勝をもたらしたフリーキックでのゴールは、まさに伝説のゴールのひとつ。その美しい放物線から誰が呼んだか“バナナシュート”。この1本が心に刻み込まれた、という世代の支持を集めました。
「国見高校との決勝戦。左足で壁の外を巻いたバナナシュート。あんなに曲がるんだと小学生の時に思った。かっこよかった」(40代男性)
「伝説のフリーキック。まるでW杯のワンシーンであるかのような美技が選手権優勝に花を添えた。未だにあの時受けた衝撃を超えるシーンは現れていない」(40代男性)
「40代半ばの静岡県民なら、アデミール・サントスのフリーキックの真似をしたはず」(40代男性)
6位以降は、駆け足でコメントをご紹介していきましょう。
第6位 石塚啓次(山城)57票
「高校選手権決勝、怪我のため残り時間わずかから途中出場だったが、ピッチに入った時のチームメイトからの歓迎と場内の歓声は忘れられない。当時、中学生だった自分は、対戦相手の国見高校の選手が全員坊主である中、石塚選手が茶髪姿である事に驚きを覚えたが、石塚選手がボールを持った後、何かしてくれるのではないかと期待し、彼の一つ一つのプレーに魅了されたのを覚えている」(40代男性)
「途中出場した決勝の国見戦で、ピッチサイドに立った瞬間の国立の地鳴りのような歓声が忘れられません」(30代男性)
「ゲームの雰囲気をあんなにも一変させられる高校生なんて、後にも先にもいないのでは。
最高のヒーローではなく、未完のヒーローだけれども」(40代男性)
第7位 乾貴士(野洲)54票
「セクシーフットボール野洲高校。印象的なネーミングとともに、楽しそうにパスを回して縦横無尽にコートを駆け回るイレブン。目に焼き付いています!」(30代女性)
「お堅いサッカーが主流だった高校サッカーの中、自由さを前面に出したサッカーで、日本一になった姿は衝撃でした。あの野洲サッカーの代名詞とも言える乾選手は、時代を変えたヒーローと言えるのではないでしょうか」(40代男性)
「乾率いる野洲高校のセクシーフットボールは、当時のフィジカルを前面に押し出した高校選手権のなかで、本当に個々が卓越したテクニックを持って相手を凌駕するという特異なプレースタイル。驚きを隠せませんでした」(30代男性)