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バースにブーマー、タフィ・ローズ。
外国人も野球殿堂に入る投票方法を。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byKYODO

posted2020/01/17 19:00

バースにブーマー、タフィ・ローズ。外国人も野球殿堂に入る投票方法を。<Number Web> photograph by KYODO

2001年、近鉄対ヤクルトの日本シリーズ第2戦、8回裏に勝ち越し3ランを放ちスタンドを指さすローズ。史上最強クラスの助っ人だった。

野球殿堂そのものの価値を問われる。

 今年は競技者表彰がプレーヤー部門とエキスパート部門に分かれて以降初めて、プレーヤー部門で必要得票率に届いた候補者がなく、選出者なしとなった。

 その中で最多得票だったヤクルト・高津臣吾監督の259票(73.2%)に次ぐ2位にはDeNAのアレックス・ラミレス監督が入っている。ヤクルト、巨人、DeNAで活躍し、DeNAの監督として'17年にはチーム初となる日本シリーズ進出も果たした。

 そうした選手、指導者としての実績ももちろん、日本国籍も取得し、あの親しみやすいキャラクターで日本人に受け入れられたことで近い将来には“外国人”としては3人目の殿堂入りの可能性はかなり高いと思われる。

 ただその一方でまだまだ外国人選手に対する偏見が蔓延る時代に、ある意味、周囲に牙を剥きながら必死にプレーした選手たちが置き去りにされている。このまま彼らが殿堂入りできないというのであれば、それは野球殿堂そのものの価値を問われることになるはずである。

投票規定の改定に向けた動きも。

 関係者の間では投票規定の改定で、そうして問題に対応しようという動きもあるという。現在はプレーヤー部門が候補30人で7人までの連記、エキスパート部門が候補10人で3人以内の連記という規定だ。

 その候補者枠と投票枠を広げて、選ばれるべき実績を残しながら、いまだに選ばれていない人々の“救済”を行ってはどうかという意見も出ているという。

 また例えば球団なり、エキスパート部門の選出委員(殿堂入りした競技者と競技者表彰委員会の幹事、30年以上の経験を持つ記者)が推薦し、コミッショナーが認めた人物については、無投票で殿堂入りができる新しい規定を作るという方法もあるのではないだろうか。

 もちろん前提にあるのは投票する記者と委員たちの公平性と見識であるのは言うまでもない。

 外国人であることが妨げにならない、そんなオブジェクションを受けることのない投票が、野球殿堂の本当の価値を支えるはずである。
 

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