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ブレックスの“叩き上げ”モデル。
人気の持続には地域貢献活動が必須。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byB.LEAGUE
posted2019/11/15 08:00
10月19・20日の第4節の試合後には、ブレックスの選手たち自ら観客を見送りながら募金活動を行い、台風19号の被災地支援を呼び掛けた。
最初から全面的に協力体制だった選手たち。
——興味深いのは、この2つの活動で言えば2010年から毎年、実施しているということ。また、ブレックスは社会貢献活動を「ブレックス・スマイルアクション」と名付けて、地域のコミュニケーション活動、病院への慰問、環境問題への意識向上などにも取り組んでいますね。
「文化にしていくには継続的に続けていく必要があると考えています。ようやく根づいてきたかなというのはあります」
——今では活動もすっかり定着していますが、最初から選手の意識は高かったのでしょうか? 大ヒットしたドラマの『ノーサイド・ゲーム』でも描かれていたように、競技以外に目を向けると練習やコンディション調整に影響が出てくるんじゃないか、と積極的ではない選手が出てきてもおかしくないのかもしれない。
「いやいや、最初からスンナリやってくれています。選手たちも黙ってチケットが売れるとは思っていないはず。できる限りのファンサービスに取り組んでくれているし、試合では最後まであきらめずにプレーしてくれています。いい成績も収めてくれています。選手の頑張りに応えなきゃいけないのが我々スタッフ。満員のアリーナで試合をやってもらうべく、選手に負けないように我々もハードワークしなきゃいけないと思っています」
売れるチケットがある限りは。
——これだけのファンを集めても、まだ?
「もちろん。昨シーズンの平均観客動員が4000人でした。今季は4200人を目標にしています。立ち見を含めたマックスが4700人強ですから、売れるチケットがある限りはアクションを起こしていかないといけない。(栃木の人でも)まだバスケを生観戦したことがないという方々はいるはずですから」
——地域貢献活動をして愛されるチーム、愛されるクラブになっていく。大事なことって何でしょう?
「最初のころって『機会があれば少しでも時間をいただいて、やらせてください』というスタンスですよね。その最初のマインドのまま、やらせていただく姿勢を大切にしています。時間をいただいている、場を提供していただいている。これから先も変わらないと思います」