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スターダムがブシロード傘下に。
オーナーの狙い、新日本との関係は?
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2019/10/23 19:00
選手たちと記念撮影する首脳陣。前列左から原田社長、小川プロデューサー、木谷オーナー。
カギの1つは新日本の“世界戦略”だが。
なぜ、ブシロードはスターダム獲得に動いたのか。新日本との関係は具体的にはどうなるのか。会見での木谷高明オーナーのコメントから考えてみよう。
木谷氏が(自社コンテンツとしての)女子プロレスの必要性を考えるようになったのは、2年ほど前からだという。理由は“世界戦略”だ。
「海外では“なぜ女子の試合がないのか”となるのが世の中の流れなんです」
今年4月のニューヨーク大会をはじめ、新日本は国内トップの座に安住せず、世界的なビジネスを展開している。先日もアメリカ法人設立が発表されたばかりだ。そして海外のプロレスイベントでは、男女両方の試合が組まれることが珍しくない。プロレスに限らずUFCやRIZINにも女子部門がある。そんな中で、木谷氏は「WWEには(女子が)あるのに、こっちにはない」という懸念があった。ちなみに4月のニューヨーク大会には、共催した団体ROHの女子王者として岩谷が出場している。
「ファンのリアクションも見ながらですね」
女子団体をリサーチする中で、最も魅力を感じたのがスターダムだった。だがその魅力は“新日本の補強”としてだけではなかった。
「スターダム自体が、立派なIP(知的財産)・キャラクターコンテンツ。大きくなる可能性がある。新日本を伸ばすためというより、スターダムを伸ばすほうに発想が変わってきました」
木谷氏によると、新日本の海外の大会での“スターダム提供試合”はありうる。「お祭り的なイベント」でも可能性がある。しかし通常の国内大会では、ファンの反応や業界の流れしだいといったところのようだ。
その「お祭り」に、たとえば毎年恒例の東京ドームは含まれるのか。そう聞いてみると「可能性はありますけど明言はできないです」という答えが返ってきた。曰く「現場を最優先にしたいので。“いいからやれ”でできるものではないです。ファンのリアクションも見ながらですね」。