濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
スターダムがブシロード傘下に。
オーナーの狙い、新日本との関係は?
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2019/10/23 19:00
選手たちと記念撮影する首脳陣。前列左から原田社長、小川プロデューサー、木谷オーナー。
新番組とクリーンなイメージ作り。
大規模な広告展開、「BS日テレ」と「TOKYO MX」などTVでのレギュラー番組開始によって「スターダム」という団体名や選手の顔を見る機会は相当に増えそうだ。来年4月29日、大田区総合体育館でビッグマッチを行なうことも決まった。
同じ運営会社のKNOCK OUTは、今年プロデューサーを変え、新体制で再出発している。旧体制KNOCK OUTの課題は、既存の他団体から選手を“借りてくる”必要があったこと。しかしプロレス団体であるスターダムは“自前”の選手がいる。勝負カードが揃っている状態だ。
付け加えると、スターダム新体制発表直前の後楽園大会で、アイスリボン所属のジュリアが正式な退団(退社)の手続きが済んでいない状況でリングに上がり参戦表明するという一幕があった。
これを関知していなかったという木谷氏は「昭和(の感覚)が残ってる。もう平成も終わってるんですから。勘弁してよという話」と苦笑交じりにクギを刺している。強引な手法やスキャンダルも話題になればよしという時代ではない。ビジネス面はあくまでクリーンにというわけだ。こうした部分も、ファンにとっては安心材料になる。ブシロード体制での大会を重ねるごとに、ブレイクの機運は高まっていくはずだ。