【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
「プロ化」の意味、わかってますか?
日本スポーツ界の悪癖、親会社依存。
text by
池田純Jun Ikeda
photograph byHideki Sugiyama
posted2019/09/01 19:00
日々盛況の横浜スタジアム。DeNAという親会社以上に「ベイスターズ」という存在が認知されているからこそだろう。
単体で利益を出せるクラブが増えてきた。
最近は、プロ野球やJリーグ、Bリーグの中には単体で経営ができるチームが出てきましたよね。
ベイスターズもそうですし、千葉ジェッツもそういったチームです。
先日メルカリが買収した鹿島アントラーズも、時価総額が30億円で年間の利益が7億円というすさまじい優良プロクラブです。本当は親会社がいなくても、独立して十分成立するんです。
日本のスポーツビジネスが大きくなることを妨げているのは、企業が企業の論理で関与しすぎて、実はそのクラブの経営にまっすぐに向き合う経営ができていないこと。
株式保有と経営への関与がいっしょくたになっていること。
ここを親心で切り離して、純粋にプロスポーツ経営の論理を貫くことができれば、もっともっと大きな可能性が開けてくるはずです。