“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
小園海斗の積極性、藤原恭大の足。
ドラフトとは違う二軍球宴の楽しみ。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byKyodo News
posted2019/07/16 17:00
先頭打者アーチを放ち、笑顔でベンチに戻る小園海斗。今後の活躍に期待を抱かせた一戦だった。
下位指名、育成出身選手が150キロ超え。
投手ではこのフレッシュオールスターでストレートが150キロを超えた選手が7人いた。昨年が8人だから1人少なくなったが、'17年が5人、'16年が3人なので、「ピッチャーの球が年々速くなっている」状態は変わっていない。
ウエスタンでは先発の梅津晃大(中日、'18年2位)が1回に150キロのストレートで藤原を空振りの三振に仕留めたのを皮切りに、4番手の張奕(オリックス、'16年育成1位)が151キロ、7番手の齋藤友貴哉(阪神、'18年4位)が152キロ、8番手の島内颯太郎(広島、'18年2位)が153キロを計測し、イースタンでは2番手の中川虎大(DeNA、'17年育成1位)、4番手の松本航(西武、'18年1位)、7番手の戸郷翔征(巨人、'18年6位)が大台を超えた。
張と中川が育成出身で、齋藤と戸郷は下位指名である。張などは日本経済大時代、外野手として指名された選手で、投手に転向したのは'18年途中。そういう選手がファームできちんと育成されて注目を集める選手に育っているのである。
150キロ未満でも昨年夏の甲子園のヒーロー、吉田は18球すべてをストレートで通し、最速は大台に1キロ足りない149キロ、前述の吉住も149キロだった。
アマチュア時代の有名も無名も関係なく同じ舞台で戦って将来性を競うフレッシュオールスターゲームは、プロ野球のイベントの中でドラフト会議に次いで面白い。