“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
小園海斗の積極性、藤原恭大の足。
ドラフトとは違う二軍球宴の楽しみ。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byKyodo News
posted2019/07/16 17:00
先頭打者アーチを放ち、笑顔でベンチに戻る小園海斗。今後の活躍に期待を抱かせた一戦だった。
見逃しが多い藤原が少し気になる。
振っていく打者が多い中で不安に感じたのが最初に褒めた藤原だ。
4打席立って、ストライクの見逃しが3個あった。出身校の大阪桐蔭はOBの浅村栄斗(楽天)、森友哉(西武)を筆頭に、初球からぶんぶん振っていく積極的なバッティングに特徴がある。藤原はそれがまだできていないのかもしれない。
実はフレッシュオールスターの約1カ月前に見た巨人戦でも藤原はストライクの見逃しが多かった。5打席立って、見逃しは5個あった。
ちなみに、このときの巨人戦でロッテの4番を打っていた安田尚憲('17年1位)が9回に1点差に迫る2ランホームランを放っていて、その打球はロッテ浦和球場の周囲をぐるりと取り囲むネットを超える推定140メートルの大ホームランだった。
安田、藤原が揃ったとき、ロッテはどのような躍進を遂げるのか、余談だがそれが楽しみだ。
“育成王国”のドラ1吉住の好投。
パ・リーグ首位を独走しているソフトバンクでは'17年のドラフト1位吉住晴斗がいいピッチングをした。
試合前に小川一夫二軍監督が「春先からカーブがよく抜けるようになった」と話していたようにストレート、スライダー主体の中にいい感じでカーブが絡んで緩急を形成していた。
高橋純平('15年1位)が今年は一軍での活躍が目立ち(7月15日現在17試合、2勝0敗、防御率1.64)、「活躍するのは育成出身ばかりでドラフト1位組は出てこない」という悪評が払拭されつつある。ソフトバンクが次に取り掛かるのは和製大砲の育成くらいだろう。