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ハビエル・フェルナンデスの新たな旅。
フラメンコと「ユヅルの目力」の関係。

posted2019/06/18 17:00

 
ハビエル・フェルナンデスの新たな旅。フラメンコと「ユヅルの目力」の関係。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

幕張公演でのフェルナンデス(右)とナハーロ。「フラメンコ・オン・アイス」はさらに進化し2020年に本公演を予定している。

text by

野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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Asami Enomoto

 今年1月に競技を引退し、プロスケーターとして活動するハビエル・フェルナンデス(スペイン)が、新たなプロジェクト「フラメンコ・オン・アイス」を立ち上げ、反響を呼んでいる。

 羽生結弦らと出演した「ファンタジー・オン・アイス」の幕張公演(5/24~26)と仙台公演(5/31~6/2)で初披露し、今後は世界各国での公演へと繋げたいという。振付師のアントニオ・ナハーロと共に、新たな舞台の魅力について語った。

フラメンコを氷上で踊る意味。

――「フラメンコ・オン・アイス」は、フラメンコとスケートを融合させた新たな芸術の開拓となりそうですね。そのプログラムの1つが今回、日本で初披露となりました。

ハビエル・フェルナンデス(以下フェルナンデス) 現役時代に、アントニオ振付のフラメンコのプログラム「マラゲーニャ」を踊ったのですが、今回はより芸術的なプログラムになりました。フラメンコを氷上で踊るといっても、コンセプトそのものが違います。

 今回は、メンバー全員との融合、関わりです。フラメンコの歌手とギター、パーカッションが生ライブを披露して、リンク上ではスペイン出身のスケーターたちが滑り、更に、フラメンコダンサーのアントニオ自らが舞台で踊る。会場のどこをみても面白く、多彩で楽しめる内容になったと思います。

――試合でフラメンコを踊った時とは、フラメンコの解釈は変わりましたか?

フェルナンデス まずフラメンコを理解するには、とても長い歴史を勉強しなければなりません。そのルーツは古く、ダンスだけではない奥深さがあり、スペインの歴史そのものなんです。これまでもたくさんフラメンコを観てきたけれど、本当に理解して心の深い所で感じられるためには、やはり踊る以外にないと思う。この質問に答えるに相応しいのは、紛れもなくアントニオだ!

――ナハーロさんはスペイン国立バレエ団芸術監督であり、スケート界では振付師として知られています。今回はどんな舞台を目指しているのでしょう?

アントニオ・ナハーロ(以下ナハーロ) 見せたいのはただひとつ。フラメンコの熱さ、情熱です。これまで氷上では考えられなかったオリジナルな空間を創造します。今回「ファンタジー・オン・アイス」でお見せしたものは、新しいエンターテイメントです。

 フラメンコ業界のプロが集まり、ハビエル以外のスケーターもすべてスペイン人です。しかも今回の音楽は、とても複雑なリズムと音源でしかも生演奏です。これを踊るのは非常に難易度の高い挑戦で、自分の身体をフラメンコに委ねるというのは、勇猛さも謙虚さもなければ出来ないことです。

【次ページ】 リズム、世界観を一体化させる。

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