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ブラッドJr.とAL新人王争い。
菊池雄星も含めてハイレベルの予感。 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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posted2019/05/25 08:00

ブラッドJr.とAL新人王争い。菊池雄星も含めてハイレベルの予感。<Number Web> photograph by AFLO

ブラッドJr.は打撃だけでなく守備でもハッスルプレーを見せる。大リーグの新たなスタートして駆け上がれるか

23歳ながらOPS.959のスラッガー。

 ラウをしのぐ破壊力を見せているのが、23歳のチェイヴィスだ。体格は178センチ/97キロ。ラウよりもがっしりしていて、27試合で9本塁打、24打点。スラッシュも.287/.385/.574とラウを上回る。OPS=.959は、規定打席不足ながら、リーグ7位に当たる。ヴェテランのダスティン・ペドロイアや中堅のブロック・ホルトが戦線に復帰してくるとポジション争いは激化するだろうが、チェイヴィスの鮮度に期待したい。

 5月14日にデビューしたばかりのニッキー・ロペスも24歳だ。サイズは180センチ/79キロで、ラウやチェイヴィスとほぼ同型。長打力には欠けるが、昨年はダブルAとトリプルAで合計130試合に出場して3割8厘。今季も、メジャー昇格前はトリプルAで116打数41安打(3割5分3厘)。昇格後も、25打数8安打で打率3割2分。コンタクト能力が高く、大崩れの恐れがないだけに、シーズン終盤になって新人王争いに割り込んでくる可能性がある。

新人投手に目を向けてみると……。

 新人投手にも眼を向けてみよう。先発では、スペンサー・ターンブル(タイガース)、菊池雄星(マリナーズ)、ジョン・ミーンズ(オリオールズ)が、ほぼ横一線だ。年齢も26~27歳。投球回数では菊池の60回3分の1、勝ち星ではミーンズの5勝、奪三振数ではターンブルの54個がそれぞれトップに立つ。防御率は、ターンブルとミーンズがともに2.68。菊池も上り調子になってきたので、勝負はまだまだわからない。

 さらにブルペンを見ると、マーカス・ウォールデン(レッドソックス)やタイ・バトリー(エンジェルス)といった異色の新人が眼を惹く。30歳の新人ウォールデンは、16試合中15試合に中継ぎで登板して6勝0敗、防御率1.37。26歳のバトリーも、24回を投げて31奪三振と抜群の数字を残している。防御率は1.50。ともに、序盤戦で苦しんだチームの反攻に欠かせない存在となっている。

 というわけで、20歳のブラッドJr.から30歳のウォールデンまで、ア・リーグ新人王の候補は多士済々の様相を呈している。ブラッドJr.が獲得すれば、世間はもちろん大騒ぎだろうが、ラウやチェイヴィスといった渋い実力派の存在も侮りがたい。

 そんな彼らに伍して、菊池はどこまで投球内容を高めていけるのか。ナ・リーグの有力新人については、また改めて考察してみよう。

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