スポーツ百珍BACK NUMBER
セナ、ジョーダン、ベッカム、ボルト。
平成の日本が愛した海外スターたち。
posted2019/04/30 17:00
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
BUNGEISHUNJU
平成から令和、もうすぐである。
この30年間でのスポーツ名場面が、大いに語られている。その主役となった日本人アスリートたちを挙げるのも、もう必要ないくらい目にしただろう。
ただ、平成の世の中を沸かせたのは日本人だけではない。「海外は西暦じゃない?」というツッコミが聞こえてくるが、国境を越えて日本で話題となった外国人アスリートも数多かったのだ。
そんな彼らや彼女たちの名前、覚えているだろうか?
プロ野球やJリーグ、大相撲など、日本の各競技団体に所属した経験がない選手たちをベースに、平成時代をにぎわせた主なアスリートを5年ごとに振り返ってみよう。
<平成元年~5年(1989~1993年)>
アイルトン・セナ(F1)、マイク・タイソン(ボクシング)、カール・ルイス、セルゲイ・ブブカ(陸上)、マイケル・ジョーダン(NBA)、ジョー・モンタナ(NFL)、アンドレ・アガシ(テニス)
平成に入ってから真っ先にブームが来たのはF1だ。セナ以外にもアラン・プロスト、ナイジェル・マンセルとキャラクターが際立っていた。そこに古舘伊知郎氏の実況も噛み合って、バブルの時代らしいエンターテインメント性が作り上げられていったのだと思う。
空前のNBAブーム、象徴はもちろんMJ。
そんな平成と'90年代初頭の華やかさを象徴したのは「ドリームチーム」こと、1992年(平成4年)バルセロナ五輪での男子バスケットボール、アメリカ代表だ。
ジョーダンをはじめマジック・ジョンソン、チャールズ・バークレー、スコッティ・ピッペンなどNBAのスーパースターが集結。圧倒的な強さで金メダルを獲得した。その主役だったジョーダンだけでなく、バークレーがカップ麺のCMに出たり、数年後にはデニス・ロッドマンがアウトローなキャラで大ブレークした。バスケ人気が社会的現象だったのを象徴している。