話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
“とにかく仕掛ける”相馬勇紀。
凸凹2トップは名古屋の武器になる?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byGetty Images
posted2019/04/16 11:30
途中出場での起用が多いものの、短い時間でも存在感を発揮する名古屋MF相馬勇紀。
マラドーナ級の“パツパツ感”。
相馬が出ることで名古屋の攻撃に動きが出るのだが、それは相馬が動きながらボールを持てる選手だからでもある。
そのために体幹を含む筋トレをして体作りをしてきた。胸板とお尻回りは昨年とは明らかに異なり、厚みを増している。全盛期のマラドーナのようなユニフォームのパツパツ感があるが、突進していく様はかなりの迫力だ。
「トレーニングはやっています。ただ、ウエイトをガツガツしてというよりも体のバランスを整えてやっていて、お尻とかけっこう大きくなりました。動きながらぶつかっても勝てる体作りをしているので、これからも継続していきたいですね」
トレーニングの結果、競り合いに負けない体になり、瞬発的なスピードが増し、スプリントが何度もこなせるようになった。
もちろん技術も高い。
サイドハーフで出ているシャビエルや和泉は足元でボールを受けてプレーしたい選手だが、相馬は足元で受けるよりも裏でもらうという動きをする選手だろう。
そういう個性の違いを考えると、サイドもいいが、FWでも活きるのではないだろうか。
ヒントは札幌の2トップ。
つまり、相馬とジョーと2トップである。大きなジョーと小さな相馬、凸凹コンビは相手にとってかなりの脅威になるだろう。
その実例がある。北海道コンサドーレ札幌のジェイとチャナティップは、非常に相性が良く、相手がいやがるコンビだ。
ジェイが競り勝って落としたボールをチャナティップが拾って、そのままシュートを放ち、ゴールを奪う。札幌ではそういうシーンが生まれている。