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斎藤佑樹も経験した「オープナー」。
評価は難しいが、経費削減の効果も。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2019/04/11 10:30

斎藤佑樹も経験した「オープナー」。評価は難しいが、経費削減の効果も。<Number Web> photograph by Kyodo News

今季2戦目で「オープナー」の役割を与えられた斎藤佑樹。結果は2回途中3失点だった。

若い投手の方が適性があるのでは。

 レイズは以後もオープナーを起用したが、使ううちに救援投手にも「向き不向き」があることがわかってきた。

 以下、昨年のレイズの主要オープナーの先発、救援別の投手成績である。

<セルジオ・ロモ 35歳>
先発 5試合0勝1敗 4.2回 防御率7.71
救援 68試合3勝3敗25セーブ 62.2回 防御率3.88

<ライン・スタネック 27歳>
先発 29試合0勝2敗 40回 防御率3.38
救援 30試合2勝1敗0セーブ 26.1回 防御率2.39

<ハンター・ウッド 25歳>
先発 8試合0勝1敗 13回 防御率4.15
救援 21試合1勝0敗0セーブ 28回 防御率3.54

<ディエゴ・カスティーヨ 24歳>
先発 11試合0勝0敗 17回 防御率2.65
救援 32試合4勝2敗0セーブ 39.2回 防御率3.40

 こうしてみると、最初に起用されたロモよりも、若い3人の救援投手のほうが適性があったことがわかる。

救援だけで14勝を挙げたヤーブロー。

 オープナーは、先発しても2回までに降りている。最初からそういう起用と決めてマウンドに送っているのだ。

 またキャッシュ監督はオープナーを起用しつつ、新人左腕のライアン・ヤーブローには「オープナーではない先発と、オープナーの救援」を掛け持ちさせていた。この起用法が非常に興味深い。

<ライアン・ヤーブロー 26歳>
先発 6試合2勝2敗 28.2回 防御率4.71
救援 32試合14勝4敗0セーブ 118.2回 防御率3.72

 野球のルールでは先発投手は5回を投げないと勝ち星はつかない。長くても2回で降板するオープナーに勝ち星が付くことはあり得ない。セーブもホールドもつかないから、リザルトとしては敗戦だけがつくケースの方が多い。

 しかしヤーブローはリードを保って5回まで投げた試合があったから、2勝を挙げているのだ。なおかつ救援でも14勝を挙げており、平均での投球回数も3イニングを超す。

 要するにヤーブローはオープナーを引き継いで、勝ちゲームになるまで投げ続けたのだ。そして「落穂ひろい」のように星を拾った。

【次ページ】 ロングリリーフの進化形になるか。

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