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「打点王も獲りたかったんですよ」
ライオンズには山川穂高がいる!
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byKyodo News
posted2019/03/27 11:15
ホームラン後、カメラ前でパフォーマンスする山川。お茶目な主砲の姿を今年は何度見られるか。
シンプルな言葉選び。
インタビューでの言葉の選び方もうまい。「うまい」というと、狡猾な印象を与えてしまうかもしれないが、タイトルや見出しに使いたくなるような、印象的な言葉を生み出す力に長けている。
えげつないホームランを放つ、山賊の首長のような姿と、素顔はかけ離れている。
そんな理論派のスラッガーが語る、競技未経験者の筆者に話してくれた、ホームラン打者の心理はこうだ。
「バッテリーと裏の読み合いはしないです。ヒットを打つためにだったら、読み合いをするかもしれないですけど、ホームランを打つことに対して『読む』必要はないです。だって、難しい球はホームラン打てないですもん。ホームランを打てるボールというのは決まっていて、やっぱり真ん中なんですよ。真ん中付近にピッチャーが投げた失投しかホームランにはできない。
僕のホームラン集や、誰かほかのホームランバッターのホームラン集を見ても、おそらく難しい球を打っているのは1、2本。『わあ、すごいなあ!』という打ち方するのは1、2本ですね、だいたい。あとは真ん中付近に来たボールです。だから、それを逃さないように振る。いわゆる好球必打です」
シンプルで、わかりやすい。
ブレずに貫くこと。
「ただ、それを打たせないためにピッチャーはインコースついてきたり、外角の変化球を使って泳がせたりします。ただ、フォームを崩したりという駆け引きは、あくまで相手バッテリーがすること。それでもブレずに、ずっと自分のスタイルを貫きさえすれば、何度対戦をして対策を立てられようが、あまり関係ないと思います」
今年も自分のスイングを貫くつもりだと語る。