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小関順二の2019セ・リーグ大胆予想。
本命カープ、対抗巨人に続くのは?
posted2019/03/27 17:30
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
Kyodo News
今年のセ・リーグの焦点は巨人のV9(1965~73年の9年連続優勝)以降、セ・リーグのどの球団も成し遂げていない4連覇を広島が達成できるかどうか。
2年連続リーグMVPに輝いた丸佳浩が巨人にFA移籍したマイナス要素はあるが、人的補償で同じ外野手の長野久義を獲得し、さらに昨年101安打を放った西川龍馬がオープン戦で外野手として積極的に起用され、若手の坂倉将吾も外野手としてスターティングメンバーに名を連ねていることが多い。
丸のFA移籍は想定内の出来事だったし、それに対する備えもできていた。少し早い新旧交代がやってきたくらいの認識しかないと思う。
投手陣はどうだろう。安定しないきらいはあるが、'16年はジョンソン、野村祐輔がタイトルに絡む活躍をし、'17年はこの2人が不振になった代わりに岡田明丈、薮田和樹、九里亜蓮、今村猛がチームを支え、'18年は大瀬良大地、フランスア、アドゥワ誠などが出てきて、3連覇の原動力となった。
この3年間のリリーフ陣の奮闘も見逃せない。とくに中崎翔太は'15年以降、69→61→59→68試合に登板し、試合の後半を守ってきた。ここに一岡竜司、前述の今村、フランスアなどが加わって中盤から終盤の守りは相変わらず強力だ。他の5球団と比較しても、広島に死角は見当たらない。
これまで以上の補強を図った巨人。
広島に対抗するのは巨人だ。広島が3連覇する前の'15年はヤクルトが優勝しているので巨人は過去4年間、優勝を逃している。4年連続V逸は球団ワーストタイ記録。常々「常勝」を口にする球団としては、5年連続V逸は何としても避けたい。
ということで、FAで炭谷銀仁朗(捕手・西武)、丸(外野手・広島)、さらに自由契約になった中島宏之(三塁手など内野手・オリックス)、アメリカ帰りの岩隈久志(投手・マリナーズ)を獲得した。