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<レジェンドが語る衝撃>
ガリー・リネカー「シンジは日本の進化を象徴している」
text by

サイモン・マロックSimon Mullock
photograph byGetty Images
posted2016/05/01 06:00

僕はレスターで生まれ育ったし、フォクシーズ(レスターの愛称)をずっと応援し続けてきた。
たしかに僕は、サッカー選手として大きな夢をいくつも叶えている。子供の頃から応援していたクラブでデビューしたし、そこからエバートン、バルセロナ、トッテナム、最後はグランパスエイトでもプレーすることができた。それでも自分にとってのクラブは、常にレスター・シティであり続けた。一旦、ハートがブルーに染まれば、一生、その色は変わらないんだよ。
では、レスターの特徴とは何か。どのクラブにも伝統があるけれど、小さな街の小さなクラブであるが故に、サポーターとの結びつきが強いのは事実だと思う。
2002年に財政が厳しくなった時、友人や知り合いと設立した基金に多くの人が賛同してくれたのも、絆の強さの現れだろうね。そのお陰で、レスターは破産を免れることができた。危機を乗り越えた後、クラブから名誉副会長になって欲しいと打診された時は、単純に嬉しかった。
僕たちサポーターの思いは、今、ついに報われようとしている。ただしシーズンが開幕した時、優勝争いを演じるなどと予想した人は誰もいなかった。ブックメーカーのオッズは5000倍だったし、去年の夏には監督の交代劇も起きている。ピアソンはチームを残留させる上で、素晴らしい仕事をした人間だ。そういう監督を更迭するのはフェアじゃないし、チームの士気にも影響する。ましてやラニエリはギリシャ代表でも結果を出しておらず、監督として「旬」を過ぎたという見方が強かった。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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