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マリノスから浦和移籍、山中亮輔。
「運命的」な挑戦はリスク承知。 

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塚越始

塚越始Hajime Tsukakoshi

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photograph byHajime Tsukakoshi

posted2019/02/05 17:00

マリノスから浦和移籍、山中亮輔。「運命的」な挑戦はリスク承知。<Number Web> photograph by Hajime Tsukakoshi

杉本健勇(右)らとともに浦和に加わった山中亮輔(中央)。自慢の左足が埼スタを沸かせる日は近いはずだ。

浦和で活躍してJで突き抜ける。

 その先には、Jリーグで突き抜けた存在にもなれるはずだという自分自身への期待を膨らます。

「レッズでしっかり活躍できれば、Jリーグでは突き抜けた存在になれると思っています。そういったレベルのプレーヤーまで行きたい」

 浦和のオズワルド・オリヴェイラ監督は4バック採用の可能性についても示唆していた。1月17日の始動日のあとの記者会見で、次のように語っている。

「(4バック採用の)可能性はあります。(山中をはじめ)新たな素材、ピースが加わり、彼らがどのように順応していくかを見ながら、4バック、3バック、あるいは使い分けていくのかを考えていきます」

 横浜での2シーズン目だった2018年、山中は「ゼロからの挑戦」のスタンスによって、急速に進化を遂げている。

山中に「やられた」浦和の記憶。

 浦和は昨季、山中にかなり痛い目に遭わされた。

 2018年3月18日のJ1リーグ4節、埼玉スタジアムでの浦和対横浜F・マリノス戦。この年に就任したアンジェ・ポステコグルー監督が「5レーン理論」に基づくポジショナルプレーに取り組んできた横浜だが、開幕から3試合勝てずにいた。

 一方、前年にACL制覇を成し遂げた浦和もまた開幕から2分1敗と勝ち星なし。どちらもシーズン初白星を掴むために必死だった。

 蓋を開けてみると、横浜はその新スタイルで“行ける”と手応えを掴む勝利を収めた。

 ボール支配率は横浜が62%対38%と大きく上回り、決定機も数多く作り出した。試合を決定づけたのが山中だった。

 81分、5レーン戦術でいう「ハーフスペース」を山中が突いて攻略。浦和の選手たちを引き出しウーゴ・ヴィエイラにスルーパスを通して、決勝点がもたらされた。

【次ページ】 マリノスで得た新たな思考。

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