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内田篤人流、欧州で活躍する秘訣。
「結局根性。嘘をついちゃダメ」 

text by

松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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photograph byEri Kawamura

posted2019/01/03 17:00

内田篤人流、欧州で活躍する秘訣。「結局根性。嘘をついちゃダメ」<Number Web> photograph by Eri Kawamura

欧州での経験を語ってくれた内田篤人。鹿島復帰1年目の2018年にはACL制覇に貢献した。

CL29試合、大したことない。

 真面目な右サイドバックは、マガト監督だけでなく、マヌエル・ノイアーやラウール・ゴンサレスといった世界一流の仲間たちからの信頼も勝ち取り、移籍1年目からレギュラーの座をつかんだ。

 チャンピオンズリーグ(CL)では、バレンシア、インテルら強豪を次々と破り、マンチェスター・Uとの準決勝のピッチに立った。これは、現在も破られていない同大会('92-'93シーズン以降)における日本人選手の最高成績だ。通算では29試合に出場している。だから、こう訊いてみた。

 CLで活躍する秘訣は?

 この質問への答えも、正直だ。

「29試合なんて、世界的に見たら全然大したことない。ラウールなんか、CLだけで71点も取ってるんだから。ここで俺がCLについて語るなんて、超恥ずかしいよ」

活躍し続けることの難しさ。

 では、質問を変えて。日本人選手が、シャルケというブンデスリーガのトップクラブで7シーズンも活躍できた秘訣は?

「技術うんぬんよりも、結局、根性だと思う。毎年のように同じポジションの選手を補強される覚悟、少しでも悪いプレーをしたら批判される覚悟を持っているかどうか。海外では、生活するだけでも大変だし、自分と向き合う時間も長いから。

 日本には、ヨーロッパでプレーしたいと考えている選手がたくさんいると思う。別にJリーグのレベルがどうという話じゃなくて、海外に行きたいのなら、行けばいい。ヨーロッパのクラブからオファーが届くなんて、誰もが得られるチャンスじゃないから。ただ、ヨーロッパに行って活躍することはできても、“活躍し続ける”ことが、難しいんだよね」

 内田自身、ヨーロッパで活躍し続けることの難しさを痛感した時期がある。

 '11-'12シーズンの前半戦、右太ももに肉離れを起こし、コンディションもなかなか上がらなかった。指揮官がラルフ・ラングニックからフーブ・ステフェンスに代わったことも影響し、スタメンから遠ざかると、メディア上では移籍の噂も報じられた。

【次ページ】 ただの負け犬になりたくない。

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