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『ファンタジー』で見るプレミア。
ゲーム内でサラーより人気なSBは?
posted2019/01/04 16:30
text by
吉江武史Takeshi Yoshie
photograph by
Uniphoto press
『Fantasy Premier League』をご存知だろうか。プレミアリーグが公式に運営している参加無料のオンライン・ゲームだ。
ユーザーはプレミアでプレーする全選手の中から15人を選んで、自分だけのチームを作る。そこから毎節11人を送り出し、その選手が実際の試合で活躍するとポイントが加算され、トータルスコアによって世界中で順位を競うのだ。
15人を選ぶ際にはいくつかルールがある。
(1)メンバー構成はGK=2人、DF=5人、MF=5人、FW=3人。そこからスタメン11名を選ぶ。
(2)1つのクラブから獲得できる選手は最大3名まで。
(3)選手はゲーム独自に設定された『Player Prices(選手価格)』で“総額1億ポンド以内”とする。
選手のコスパが勝負を分ける。
とりわけ(3)のルールに、このゲームの絶妙な面白さがある。たとえばモハメド・サラー(リバプール)の『価格』は1320万ポンドで、エデン・アザール(チェルシー)なら1100万ポンド(※12月25日時点)。だからチーム15名の総額を1億ポンド以内に収めるためには“サラーやアザール級のスター選手”ばかりをそろえることはできない。つまり、スターを入れたら他のポジションで選手の価格を抑える必要が生じ、いわゆるビッグネームでない選手も入れなければいけない。
そこで選手の“コスパ”を吟味しながらチーム構成を考え抜くのが、ファンタジーの醍醐味だ。節ごとにメンバーを「移籍」によって入れ替えることもできるため、ユーザーは「いま現実のプレミアで誰が好調なのか」を見極めながら、いかに「次節で活躍しそうな選手」を予想するかがカギになる。
そんな世界中からユーザーが集まるファンタジーのスコアを見渡せば、プレミアリーグの“いま”が見えてくる。