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南野拓実は3年前と何が変わったか。
「僕らがW杯に出た人を脅かす」 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byJFA/AFLO

posted2018/09/09 11:30

南野拓実は3年前と何が変わったか。「僕らがW杯に出た人を脅かす」<Number Web> photograph by JFA/AFLO

森保一監督は南野拓実(中央)だけでなく、堂安律(右)、中島翔哉らを招集した。代表での競争は熾烈さを増しそうだ。

トゥヘル、クロップの系譜。

 ローゼは、若き日のトゥヘルに見出された。そしてマインツで選手兼任として指導者のキャリアを始めたのは、あのユルゲン・クロップと同じである。5年後に彼がヨーロッパのビッグクラブの監督を務めていたとしても、不思議ではない。

 そんな優れた指導者のもとにいれば、選手として大きく成長する機会になりうる。南野は現在、ローゼ監督の採用する4-3-1-2のトップ下で起用されることが多い。

「すごく面白いサッカーをしていると思いますね。実際に昨シーズンはそれを示せたと思いますし、今シーズンもヨーロッパリーグで面白いグループに入りましたからね。楽しみですよ」

 それと同時に、日本代表で森保監督の下で与えられる役割にも自信をにじませる。

「トップ下には自信を持っていますけど、森保監督から言われるポジションなら、自分はどこでも。シャドーとかフォワードでもプレーできるので。出されたところでしっかり結果を出せればいいかなと思っています」

カード覚悟でカウンターを止める。

 そんな南野は今シーズン開幕直後、ある興味深いプレーを見せた。ツルヴェナ・ズヴェズタとのチャンピオンズリーグのプレーオフでのことだ。

 0-0で迎えたファーストレグ後半のアディショナルタイム、相手のドゥシャン・ヨバンチッチがドリブルからカウンターを仕掛けてきた。そのとき南野はヨバンチッチの肩に手をかけたが、186cmと巨漢のヨバンチッチはびくともしない。そこで南野はユニフォームとパンツの境目辺りに手をかけて突破を止めた。

 当然、南野にはイエローカードが提示された。

 ただ、カウンターを防ぐためにはユニフォームを引っ張ってでも止めなければならない場面だった。南野はこう振り返っている。

「奪われ方が悪かったです。そして、あの状況で僕らが1点を獲られてホーム戦を迎えるのは絶対にまずい。だから完全にイエロー覚悟で相手を止めようと思いました。味方がカバーに来ていて、自分も追いつけるかなと感じて最初は肩を触ったんですけど、それでも届かなかった。だから、最後はユニフォームに……という感じです」

【次ページ】 思い出すベルギー戦のカウンター。

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