月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
平成最後の高校野球、美談と正論。
猛暑、球数を問題提起した東スポ。
text by

プチ鹿島Petit Kashima
photograph byHideki Sugiyama
posted2018/09/03 08:00

金足農・吉田輝星の球数や酷暑問題……。2018年夏の甲子園ほど、メディアの見識を問われた大会はなかっただろう。
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美談で現状を覆い隠すくらいなら。
伝統的なものには、長く続いているというだけで意味や価値があったりする。そこを好きな人もいる。
長く続くものだから不条理な慣習もすべてオーケーかと言えば、さすがに変えたほうがいいものもある。
高校野球を急進的に変えろとは私は思わない。でも美談で現状を覆い隠すくらいなら、「徐々に」でも変えていこう、日程からでも議論しようという姿のほうが美しい。
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スポーツ新聞だからこそ高校野球「論」も活発にやってほしい。あえて言うが「活字野球」もまた極上のエンタメなのである。
以上、8月のスポーツ新聞時評でした。
