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今季最高の奇跡を起こした海外組。
豊川雄太とマケレレ監督の信頼関係。
text by

中田徹Toru Nakata
photograph byAFLO
posted2018/05/25 10:30

かつて“ジダンのサポート役”として名を馳せたマケレレ監督から信頼される豊川雄太。ベルギーの地で残したインパクトは大だ。
マケレレ監督も「大好き」と絶賛。
さらに5月9日の第8節アントワープ戦、5月12日の第9節オーステンデ戦でも豊川はフル出場を果たした。最初はベンチから、次に観客席から試合を見せて、そこから徐々に出場時間を伸ばしていった豊川の起用法を、マケレレ監督に振り返ってもらった。
「雄太にはベルギーリーグのこと、そしてベルギーという国をよく知る時間が必要でした。チームメイトとの関係もそう。最初は20分間プレーし、出場時間を伸ばしてから先発し、いまは90分間プレーしている。
そのことは大きな進歩。彼は毎日の練習から非常にプロフェッショナルでハードワーカーだ。メンタルも素晴らしいし、試合ではゴールも決める。こうした選手が私は大好きなんだ。彼がチームにいて、私はとても嬉しい」
「雄太の将来を疑っていません」
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――マケレレ監督、あなたは豊川選手を1トップとして抜擢しています。背の低い彼を1トップとして起用しているのは、何かを見つけたからですか?
「その通り。私は彼がスペースを好むことを分かっています。チームにとってスペースに走る選手がいることは、とても重要。雄太はクレバーで、スペースの感覚を持っています。
雄太は相手DFを背負ってプレーするタイプではなく、スピードを活かして走り、相手DFの間を突いてゴールを決めるタイプです。逆に言えば、彼にはスペースが必要なのです。もちろん、体格に秀でたストライカーの側に雄太を配置する戦術を採れば、雄太にもっとスペースが生まれ、より多くのチャンスが生まれるでしょう」
――豊川選手はボールをどこまでも追いかけます。守備的MFだった監督も、どこまでもボールをしつこく追い回す選手でした。
「背が高いこと、パワフルであることが成功の鍵ではありません。雄太はとてもインテリジェンスのあるプレーヤーです。また、ゴールに対する嗅覚も秀でている。どこに走れば、どこにいれば、ボールが来るかが分かっている。それもまたストライカーにとって大事なクオリティです。私は雄太の将来を疑っていません」