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“外野”の喧騒に欠けている視点。
GM・監督が語るイチロー効果とは? 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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photograph byGetty Images

posted2018/04/25 11:30

“外野”の喧騒に欠けている視点。GM・監督が語るイチロー効果とは?<Number Web> photograph by Getty Images

4月22日は久々の右翼で先発出場。3打数2安打2四球と結果を残している。

イチローが激変させた、クラブハウスの雰囲気。

 そして、最も大きなポイントはラテン系選手への影響力だった。

 マリナーズの中心は言うまでもなくロビンソン・カノ、ネルソン・クルーズ、ジーン・セグラである。陽気なカリビアンたちはチームに勢いを与える一方ではしゃぎ過ぎて歯止めがきかなくなることも多々ある。そうなると多種多様な人種が集まるクラブハウスの雰囲気は彼らだけが盛り上がり、他が“チーン”と白けてしまうことになる。

 ヤンキース時代からイチローを尊敬するカノをはじめ、マリナーズのラテン系選手はみな「背番号51」に一目を置いている。彼らがむやみに暴走することがなくなり、クラブハウスには落ち着いた雰囲気が生まれている。

 このことをディポトGMは公式サイトのインタビューでこう表現している。

「皆さんはイチローが加入したこの1カ月半にクラブハウスで起こっている変化を理解していない。若い選手だけでなく、イチローを尊敬するベテラン選手にも、彼は良き指導者となっている。ロースターはバランスが大事だ。フィールドで見えることだけで判断するものではないんだ」

 野球はチームスポーツ。

 勝つためにイチローが必要と言っているように聞こえた。

イチローは山の如し、風の如く……。

 とは言え、イチローの立場が保証されているわけではない。日々、結果を求められる立場であることはこれからも変わりはない。

 騒がしい外野にもイチローは実に『泰然』としている。

 その様はまさに『動かざること山の如し』。

 フィールドに飛び出せば、22日のレンジャーズ戦では内野安打2本のマルチ安打で『疾きこと風の如く』となった。

 実に奥深い選手だと感じる。

6年ぶりのマリナーズ復帰、メジャー18年目のシーズンを迎えたイチローは、日々どんな思いで闘っているのか。Number951号「ICHIRO BACK TO MARINERS 2018」はまるごと一冊イチロー大特集。ロングインタビュー「失意と泰然」をはじめ、本コラムに登場したディー・ゴードンらチームメイトへのインタビューなど盛りだくさんの内容です。是非お読みください!
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