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2018年の初GIは、砂の頂上決戦。
心情的には引退直前の調教師応援も。
posted2018/02/17 07:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Kyodo News
今年最初のJRA・GI、第35回フェブラリーステークス(2月18日、東京ダート1600m、4歳以上GI)が近づいてきた。
交流重賞を含めたダート路線は上位馬の顔ぶれが決まっており、同じようなメンバーによる争いになることが多い。にもかかわらず、フェブラリーステークスを連覇した馬は、GII、GIII時代を含めても2014、15年のコパノリッキーしかいない。
もうひとつのJRAダートGIのチャンピオンズカップは、ジャパンカップダート時代を含めると、カネヒキリが2005、08年に勝ち、トランセンドが2010、11年に連覇している。過去10年に3着以内に複数回来た馬は、ホッコータルマエとワンダーアキュートが3回、サウンドトゥルー、エスポワールシチー、そしてトランセンドが2回と、馬券に絡むリピーターも多い。
ところが、過去10年のフェブラリーステークスでは、コパノリッキーのほか、ワンダーアキュート、ベストウォーリア、サクセスブロッケン、エスポワールシチーが2回ずつ3着以内に来てはいるものの、チャンピオンズカップよりは目立たない。
それはやはり、前年暮れの東京大賞典で、年間のダート路線に区切りがついてしまうからか。ここは新年度のリスタートとなり、前年とは別物の戦いと見るべきかもしれない。
4歳馬が過去10年で4勝2着3回と良績を残していることも、新勢力が強いレースであることを示している。
ゴールドドリームは追い切りで一番時計。
昨年の最優秀ダートホースで、連覇を狙うゴールドドリーム(牡5歳、父ゴールドアリュール、栗東・平田修厩舎)は、ここが年明け初戦となる。鞍上は、前走のチャンピオンズカップを制したときと同じくライアン・ムーア。
水曜日、栗東坂路の追い切りで自己ベストの49秒8をマークした。2位を1秒以上も上回る、この日の一番時計でもあった。昨年もチャンピオンズカップからここというローテーションだった。
過去10年で、5歳馬は4勝2着2回と、4歳馬とそう変わらない好成績をおさめている。史上2頭目の連覇をやってのける可能性はけっして小さくない。