酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
甲子園での勝利数を番付にすると。
PLの休部で西の勢力図に一大変化が。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2017/08/06 09:00
PL学園の休部は、西の番付を1つずつ繰り上げる効果があった。直近のパワーバランスと並びが違うのが、伝統の重みというものだろうか。
甲子園で春夏連覇しても、1年で11勝しかできない。
大阪の履正社は、全国屈指の実力がありながら、なかなか勝ち星は上がらない。いうまでもなく、同じ大阪に大阪桐蔭という最強校がいるからだ。
春は大阪桐蔭と履正社が決勝で当たった。大阪のレベルの高さを全国に知らしめた形だ。履正社は、今夏も準決勝で大阪桐蔭の前に敗れ去った。
一方で前述のとおり、福島では聖光学院が2007年から11年連続、高知では明徳義塾が2010年から8年連続、栃木では作新学院が2011年から7年連続で夏の甲子園に進出している。
こういう不公平があるのは事実だが、そういう「地域格差」も含めて“甲子園の味”だということは言えるだろう。
甲子園で春夏連覇をしたとしても、1年で11勝しかできない。この高校野球番付で出世をするのは、至難の業なのだ。
見る側としても5年、10年と長い目で番付の変遷を見なければならない。
猛暑猛暑の毎日だが、野球ファン各位も、せいぜい長生きしていただきたいものだ。